2003 Fiscal Year Annual Research Report
誤嚥性肺炎予防のための粘膜ワクチン-粘膜免疫応答に関する生物学的検討-
Project/Area Number |
15592005
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
妻鹿 純一 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (40190946)
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Keywords | 粘膜免疫 / 誤嚥性肺炎 / 口腔細菌 / IgA / 加齢 |
Research Abstract |
平成15年度では,粘膜ワクチンにおいて生体に安全性の高い粘膜アジュバントを見出すことを目的にpORF-mLTN(以下pLTN),pORF9-mRANTES(以下pRANTES)及びpORF5-mMCP-1(以下pMCP-1)の有効性に関する検討を行った。 実験動物として雌6〜8週齢のマウスC57BL/6を用いた。抗原としてOVA(Albumin from chicken egg white, Grade V, minimum 98% agarose gel electrophoresis)を用い,アジュバントとしてpLTN, p-RANTES, pMCP-1を経鼻からの同抗原投与時に併用した。C57BL/6マウスに,OVA(100μg)と各プラスミド(50μg)の混合液(6μl)を用いて経鼻免疫し,免疫は週一回おきに最低3回行った。免疫は異なるアジュバントを用いて,計6群に施した。すなわち,A群ではpLTN, B群ではpRANTES, C群ではpMCP-1,D群ではpLTN+pRANTES, E群ではpLTN+pMCP-1,F群ではpRANTES+pMCP-1をOVAと共に投与した。 本研究においては,全ての群で血清中の抗原特異抗体価の上昇を検出することができた。特にアジュバントとしてのプラスミドを一度に二種類投与している群のD群,E群は,プラスミドを一種類しか投与していない群に比べ,アジュバント効果が顕著に認められた。一方,鼻腔洗浄液においてもアジュバントを同時に二種類投与した群であるD群とE群は,プラスミドを一種類しか投与してない群に比べ,そのアジュバント効果が顕著に認められた。これらの結果から,組み合わせによるが,二種類のプラスミドの相加作用によって免疫応答を増幅しているものと考えられる。
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Research Products
(1 results)