2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592040
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三浦 美文 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50229647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 貴生 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90002229)
齋藤 正恭 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (00133752)
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Keywords | 部分床義歯 / クラスプ義歯 / レスト / 義歯の変位 / 機能圧の分散 / 間接支台装置 |
Research Abstract |
我々はリジッド・サポートを意識したクラスプ義歯(以下Rクラスプ義歯)の設計基準を確立するために研究を進めてきた.いわゆるミリングを応用するような形態をクラスプに与えると,その複雑さゆえに適合をあげることが非常に困難になる.しかし,日常の臨床においては単純な設計で効果の高い支台装置が望まれている.本研究ではRクラスプ義歯の設計基準を確立する一環として,今回は間接支台装置の設計に関して分析した. 今まで使用していたデータロガーはMS-DOS上でしか作動しなかった.そのため解析機器の制約を受けていた.そこで,今回はまずwindows上で集積,変換可能なシステムに変更した.さらに静荷重と繰り返し荷重をともに負荷可能な荷重装置を作製した. これまでは1種類の片側遊離端欠損モデルのみだったが,両側遊離端欠損へ変換可能でありかつ欠損歯数も変更可能なモデルへ修正した. まずは,片側遊離端欠損における間接支台装置の違いによる影響を検討した.実験モデルに間接支台装置のレストの位置が異なる4種類の義歯を装着し,垂直静荷重を負荷した.その時の,義歯の変位と支台歯歯根部の負担圧の分散を計測した.この際,間接支台装置のみの影響をみるために,残存顎堤はシミュレートしなかった. 義歯床遠心部は舌側に変位しながら沈下し,リンガルバー正中部は浮上していた.支台歯歯根部の遠心と根尖で圧縮,頬側で引っ張り応力が観察された.現在まだ計測,解析の途中であるため予想の域を出ないが,間接支台装置の設定する歯種の違いにより,義歯床遠心部の沈下あるいは舌側方向への変位量と支台歯歯根部の応力分散は異なるようである. 今後は,片側遊離端欠損において,欠損歯数の違いが設計に対してどのような影響を及ぼすのかを明確にして行く予定である.さらには両側遊離端欠損においても解析し,片側遊離端欠損との違いを比較検討して行く.
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