2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592040
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 正恭 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (00133752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 芳幸 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30236369)
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Keywords | 部分床義歯 / クラスプ / レスト / リジッド / 間接支台装置 / 義歯の変位 / 支台歯の負担圧 |
Research Abstract |
リジッドサポートの概念は部分床義歯補綴において多くの利点を有している。その利点を生かすべく、臨床で使用頻度の高いクラスプ義歯のリジッドサポート化に取り組んできた。しかし、クラスプのリジッドサポート化(以下Rクラスプという)では形態が複雑化し、適合性の低下などのマイナス面が浮上してくる。そこで、単純な形態のRクラスプを用いてリジッドサポート化を図るために間接支台装置の設計をターゲットとして分析した。 片側遊離端欠損症例モデルにおいて欠損部に荷重を負荷した時の義歯の変位と支台歯歯根部への負担圧分散を計測した。今回のRクラスプはエーカースクラスプに隣接面板を付与し把持腕を拡大したものを基本にレスト位置を遠心、近遠心、近心の3種とした。間接支台装置は双歯鉤とし、犬歯・第一小臼歯間から第一・第二大臼歯間の4ヵ所に設定した。この際、間接支台装置の影響が明確になるように残存顎堤をシミュレートしなかった。 その結果、すべてのケースにおいてRクラスプと間接支台装置の効果により床の頬舌的変位は生じなかった。床沈下に関しては直接支台装置のレストが近遠心にあるものが他より小さい傾向にあった。リンガルバー部はすべて浮上方向に変位するが間接支台装置が後方にあるほど大きくなる傾向にあった。支台歯の負担圧分散では頬側負担圧は間接支台装置が後方ほど大きくなる傾向にあった。遠心部の負担圧は遠心レストをもつ直接支台装置で他より大きかった。 以上より、Rクラスプと間接支台装置を併用することで義歯の水平的な動揺を効果的に抑制することが可能であることが明らかになった。また、間接支台装置の設置位置によって支台歯の水平的な負担状態に影響することがわかった。
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