2003 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者への訪問歯科診療における印象の消毒と保管を目的とした薬液スプレー法の検討
Project/Area Number |
15592067
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平口 久子 日本大学, 歯学部, 助手 (10147647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 博文 日本大学, 歯学部, 助手 (90193903)
中川 久美 日本大学, 歯学部, 副手 (90164136)
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Keywords | アルジネート印象材 / 消毒 / スプレー / 模型 |
Research Abstract |
高齢者に対する訪問歯科診療時におけるアルジネート印象の消毒と保管を目的とした薬液スプレー消毒法について検討を行った. 市販アルジネート印象材12製品について,印象(直径30mm,厚さ5mm)の100%相対湿度中4時間の寸法変化を無加圧直接法により測定したところ,すべての製品が経時的に収縮する傾向を示したが,寸法変化の大きさは製品によって異なった. その中から収縮の大きい1製品および小さい1製品を選択し,印象の薬液スプレー消毒後保管が片側顎堤断面模型の寸法変化および変形に及ぼす影響ついて三次元座標測定装置により測定した.薬液は1%次亜塩素酸ナトリウム溶液,2%グルタルアルデヒド溶液の2種類とし,密閉容器中での保管時間は1,2,3,4時間とした.その結果,100%相対湿度中の寸法変化が大きい製品では,いずれの薬液でスプレーしても,1時間の保管で模型の寸法変化および変形に影響が認められ,保管時間の経過とともにその影響が大きくなった.100%相対湿度中の寸法変化が小さい製品では,いずれの薬液でスプレーしても,模型の寸法変化および変形にほとんど影響を及ぼさずに密閉容器中に3時間までの保管が可能であることが分かった. また12製品を使用して,印象の薬液スプレー消毒後保管が模型の表面粗さに及ぼす影響を表面粗さ形状測定機によって測定したところ,1製品で,1%次亜塩素酸ナトリウム溶液のスプレー後保管による表面粗さの増加が認められたが,その他の製品では印象の薬液スプレー消毒後保管は模型の表面粗さを増加させなかった.
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Research Products
(1 results)