2003 Fiscal Year Annual Research Report
無歯顎患者への軟質裏装材使用義歯の効果について-無作為割付臨床試験による検討-
Project/Area Number |
15592071
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木本 統 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10267106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 克彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (70205011)
郡司 敦子 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (80170596)
河相 安彦 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50221198)
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Keywords | 総義歯 / 無作為割付臨床試験 / 軟質裏装材 / 満足度 / 咀嚼値 / 栄養摂取量充足率 / 費用対効果 / 歯槽骨の吸収量 |
Research Abstract |
日本大学松戸歯学部および神奈川歯科大学歯学部において、実施可能な共通プロトコールを作成し、両大学倫理委員会に提出し承認を受けた。 承認後のプロトコール概要を記載する。 【被験者】 日本大学松戸歯学部付属歯科病院および神奈川歯科大学付属歯科病院を受診した総義歯作製希望無歯顎患者のうちで、著しい全身疾患を有する患者、日本語の聞き取りや読みができない患者、金属床の義歯を希望する患者を除外し、文書による同意が得られた患者。 【サンプルサイズと算出根拠】 1週間後の総合的満足度(VAS値)が両群間に10mm以上存在した場合、軟質義歯の調整期間における臨床的効果が通法義歯より高いと判定する。先行研究より得られた総合的満足度VAS値の標準偏差(軟質裏装材14.3、通法義歯10)をもとにα=0.05、β=0.8、すなわちパワー80%でのサンプルサイズを算定すると各群25名となる。さらに、前回の試験で、総割付数は28名に対し2ヶ月後の評価時に3名がドロップアウトし、脱落率が10%であった事を考慮し目標症例数を55名と算定した。 【評価項目】 1.患者満足度(VAS)、2.調整完了までの総治療時間、3.粘膜面の褥創出現部位数、4.咀嚼値、5.顎機能検査項目、6.咬合力、7.栄養摂取量充足率、8.咀嚼スコアー、9.費用対効果、10.歯槽骨の吸収量 【介入群】上下通法義歯による治療群と上顎に通法義歯、下顎に軟質裏装義歯を用いて治療する2群 【割付】 日本大学2名、神奈川歯科大学2名と複数の術者による治療が行われるため、術者の層まで無作為化が及ぶように術者と材料をくみ合わせた、ブロックランダム割付を行う。 2004年3月より松戸歯学部より患者の登録を開始した。2005年をめどに目標症例数に達し、中間解析を行う予定である。
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