2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592082
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
西村 克彦 鶴見大学, 歯学部, 助手 (30237721)
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Keywords | 全部床義歯 / 無歯顎顎堤 / 形態計測 / 無歯顎既製トレー / 三次元レーザスキャナ / 非接触計測 / 三次元解析 / 研究模型 |
Research Abstract |
I.目的 上下顎無歯顎顎堤を三次元的に計測することを目的とし,三次元レーザスキャナとパーソナルコンピュータを用いた形態計測および顎堤分析を行った. II.方法 当教室で保存している上下顎無歯顎研究模型の中から,上下顎それぞれ140個(男性60個,女性80個)を抽出した.抽出した研究模型を三次元レーザスキャナ(LPX-250,ローランドDG)を用い,スキャンピッチ0.2mmの平面スキャンを行った.スキャンされた模型は画面上で三次元的に自由に動かすことができ,あらゆる方向から観察が可能である.また分析ソフトを用いることにより,二点間距離は数値で表される.顎堤計測の基準点は後方基準点を上顎は左右ハミュラーノッチ,下顎は左右レトロモラーパッド1/2に設定し,左右後方基準点間距離をそれぞれ顎堤幅径とした.また左右後方基準点の中点から前方に垂線を引き正中顎堤頂との接点を前方基準点とし,この垂線をそれぞれ顎堤長径とした. III.結果と考察 三次元レーザスキャナによる研究模型のスキャンは,模型設置からデータ保存までおよそ7分であった.顎堤幅径,長径など二点間距離の測定もノギスによる実測や座標計算せずに,実測値が数値で表される.したがって本方法を用いることにより接触型プローブを用いた方法に比べ,大幅に労力と時間を短縮することができた.得られたデータから上下顎の顎堤を分析したところ長径,幅径はそれぞれ,47.1,47.2,30.9,56.3mmであった.幅径と長径について男女別でt検定を行ったところ,上顎の幅径と長径,下顎の幅径で有意差が認められた(p<0.05).また,顎堤幅径と長径(幅径/長径)の比率を求めたところ,上顎では1.00,下顎では1.49の分布を示した.しかし幅径と長径の相関係数は,上顎r=0.116,下顎r=0.239と相関が認められず,長径と幅径の関係から顎堤を分類することは困難であると思われた.
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Research Products
(1 results)