2004 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルストレスによる炎症反応性骨硬化における骨芽細胞内シグナル伝達系の解析
Project/Area Number |
15592093
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
楠美 昭則 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90332494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 朗 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (70241479)
佐藤 寿 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90311539)
楠美 智巳 弘前大学, 医学部, 助手 (90322932)
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Keywords | 骨芽細胞 / sRANKL / OPG / p38MAPK阻害剤 / 周期的伸展刺激 |
Research Abstract |
申請者らは、細胞伸展装置(スカラテック社、当研究室所有)を用いて、正常ヒト骨芽細胞に、7%、0.25Hz周期的伸展刺激法によってOPG産生亢進とsRANKL産生抑制について報告さらに、そのカスケードの関与に、一酸化窒素(NO)とp38MAPKの関与を強く示唆する結果を得て報告した。正常ヒト骨芽細胞とその専用培地は、三光純薬から購入した。 本年度、周期的伸展刺激によりヒト骨芽細胞から産生されるOPGとsRANKL、RANKLの産生及び、骨芽細胞内mRNA発現の制御についてp38MAPKの関与について解析を行った。 周期的伸展刺激を加える1時間前の骨芽細胞に0.1、1、10μM p38MAPK阻害剤(SB250380)をそれぞれ前処理行った後、1日4時間3日間、7%、0.25Hzの周期的伸展刺激を骨芽細胞に加え、その後2日間静置状態で培養した培養上清中のOPGとsRANKLの濃度をELISAで測定したところ、周期的伸展刺激誘導生OPGはSB250380の濃度依存性に産生が抑制され、sRANKLはSB250380の濃度依存性に産生が亢進していた。同様に骨芽細胞内のmRNAの発現についてreal-time RT-PCR法で解析を行ったところ、同様の結果が得られた。 このことから、周期的伸展刺激による刺激は骨芽細胞内のp38MAPKを活性化させOPGのタンパクの産生、mRNAの発現を亢進させ、sRANKL産生とRANKLのmRNA発現を抑制することが推測された。このことから、メカニカルストレスによる骨リモデリングには、p38MAPKの活性化が重要であることが示唆された。
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Research Products
(3 results)