2004 Fiscal Year Annual Research Report
肥大軟骨の血管・骨誘導メカニズムの分子生物学的解明と治療応用に関する研究
Project/Area Number |
15592097
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70251296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
鄭 雄一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30345053)
荻原 祐二 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20345226)
引地 尚子 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50292876)
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Keywords | 軟骨 / 肥大分化 / 血管新生 / 分化誘導 |
Research Abstract |
1.肥大軟骨誘導シグナルの詳細な研究。 軟骨の肥大分化は、軟骨内骨化の重要なステップであるが、これを制御するシグナルは幾つか知られている(Chungら、Proc Natl Acad Sci USA1998年)。特にPTHrPシグナルは、cAMPを介して肥大分化を抑制していることが示されている。そのシグナル経路を分子生物学的に詳しく明らかにするために、PTHrP受容体にカップルしている主たるG蛋白と考えられる刺激性G蛋白(Gs)のノックアウトES細胞を樹立し、野生型細胞とのキメラマウスを作成した。Gsホモノックアウト細胞は、成長軟骨の中でPTHrPやその受容体のノックアウトと同様に、異所性に肥大分化を起こした。従って、PTHrPシグナルの下流にはGsがあることが、インビボで示された。 また、軟骨分化を誘導したマウス骨髄間様系幹細胞、C3H10T1/2などの間葉系細胞株、軟骨プライマリーカルチャーに、肥大分化誘導因子候補であるRunx2遺伝子をアデノウイルスベクターを用いて導入したところ、軟骨の肥大分化(遺伝子マーカーはX型コラーゲン)が促進された。 2.石灰化した肥大軟骨骨血管導能 ウサギの肋軟骨から細胞を採取し、Wntシグナル刺激で肥大軟骨に分化させ石灰化された後、ペレット状にして移植した。移植部位には2週目ころから血管侵入が起こり、4週間目頃には骨化とともに骨髄腔が形成されていた。従って、石灰化肥大軟骨には予想通り血管誘導能があることが示された。
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Research Products
(5 results)