2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592105
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
日比 英晴 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90345885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00151803)
水野 裕和 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70362241)
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Keywords | 仮骨延長 / 組織延長 / 培養骨芽細胞 / 多血小板血漿 / 骨形成 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
組織延長は骨形成を律速段階として適用すれば仮骨延長であると考えられる.骨以外の組織の延長を優先してまず骨を形成させる場を用意しておき,骨の形成は培養骨芽細胞と細胞成長因子で補助することができれば治療期間の短縮化が期待できる. 平成15年度の研究では,骨形成が得られないとされる条件下で延長された組織に培養骨芽細胞と細胞成長因子の複合体である多血小板血漿を注入するとそれが得られることを明らかにした.平成16年度の研究目的は,延長の速度と総量を変数としたとき,これらと一定の骨形成を得るのに必要な期間との関係を明らかにすることであった. 組織延長はウサギの下顎骨の両側に適用し,対照側,実験側を設定した.それぞれ自己腸骨骨髄から採取した未分化間葉系幹細胞を培養し,増殖,分化誘導して骨芽細胞を得て,これと自己末梢血を遠心分離して得た多血小板血漿を混合してゲル化させたものを延長終了時に注入した.その後から経時的に骨形成についてX線学的,組織学的に観察した.その結果,延長終了時に延長部に培養骨芽細胞と多血小板血漿を注入すると,骨形成が得られない延長条件下ではそれが得られること,骨形成が得られる条件下ではそれがより早くなることが定性的にわかった.骨化は骨片端からのみならず注入された部分から始まる様子も観察された.また延長速度を上げると形成骨幅,量は下がる傾向があるが,この延長部への注入はそれを改善する傾向が認められた.その定量的検討と上顎骨への適用を継続してすすめている.
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Research Products
(7 results)