2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592125
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
黒川 英雄 宮崎大学, 医学部, 助教授 (40161781)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
高橋 哲 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60226850)
|
Keywords | 歯科 / 肝炎ウィルス / HBV / HCV / HGV / TTV / 口腔扁平苔癬 / 口腔外科 |
Research Abstract |
研究期間において,病理組織学的に口腔扁平苔癬と確定診断を得た患者,および,対照症例として口腔癌患者,口腔のう胞性疾患などにおけるHBS抗原(B型肝炎ウィルス),HCV抗体(C型肝炎ウィルス)の陽性率を血清および唾液において検討した.その結果,口腔扁平苔癬の患者ではHBS抗原(B型肝炎ウィルス),HCV抗体(C型肝炎ウィルス)ともに,口腔癌患者や口腔内のう胞性疾患の患者より高い陽性率が得られた.また,唾液中のHBV抗体とHCV抗体をそれぞれHBV-DNA,HCV-DNAのPCR産物で定量すると,血清中HCV抗体陽性患者と唾液中のHCV抗体陽性患者の一致率は95%以上であったが,唾液中のC型肝炎ウィルスは検出できなかった.これに対し,B型肝炎ウィルスは唾液中に検出することができた.したがって,B型肝炎ウィルスの方がC型肝炎ウィルスよりも口腔粘膜や口腔扁平苔癬に影響を与えているものと考えられた.さらに,新しい肝炎ウィルス(G型およびTTV型)感染と口腔粘膜病変との関連では,G型肝炎ウィルスが数%前後,TTV型肝炎ウィルスが20%前後の感染率を示していた.一方,口腔扁平苔癬の患者のG型肝炎ウィルスは検出できなかったが,TTV型肝炎ウィルス50%前後の検出率を示し,他の口腔粘膜疾患の患者より高い感染率を示していた.
|
Research Products
(4 results)