2003 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外光酸素モニターによる脳内酸素環境の変化の測定
Project/Area Number |
15592129
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
四戸 豊 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (30347885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健一 岩手医大学, 歯学部, 助手 (90265174)
佐藤 雅仁 岩手医大学, 歯学部, 助教授 (60215845)
城 茂治 岩手医大学, 歯学部, 教授 (20154411)
坂本 望 岩手医大学, 歯学部, 助手 (70285641)
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Keywords | 脳内酸素 / 近赤外光酸素モニター / 精神鎮静法 / 笑気 |
Research Abstract |
今回われわれは、近赤外光酸素モニター(Near Infrared Spectroscopy:以下NIRS)を用いて、臨床上精神鎮静法で用いられる吸入笑気濃度および酸素濃度における脳内酸素環境変化について検討した。対象は、全身疾患のない健康成人男性15名をとした。方法は、水平仰臥位にてフェイスマスクおよび各種モニターのプローブを装着し安静状態を得た後、混合ガス(笑気+酸素:N_2O群、窒素+酸素:N_2群)を順次フェイスマスクより吸入させ、その間、連続的に収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、心拍数(HR)、呼気終末炭酸ガス分圧(ETCO_2)、経皮的炭酸ガス分圧(TcPCO_2)、呼吸数(RR)、経皮的酸素飽和度(SpO_2)、経皮的酸素分圧(TbPO_2)、酸化ヘモグロビン(HbO_2)、総ヘモグロビン(Total Hb)、還元へモグロビン(HbR)、酸化-還元型チトクロームオキシダーゼ濃度差(ΔCytaa_3)を測定し、比較検討した。 1.SBP、DBP、HRは、N_2O群、N_2群とも明らかな経時的変動はなかった。 2.ETCO_2、TcPCO_2は、両群とも混合ガス吸入中止後の空気吸入時・経時的に増加する傾向がみられた。 3.HbO_2は、笑気吸入後の空気呼吸時に空気吸入前と比較して、N_2O群で有意な低下が認められた。 4.ΔCytaa_3は、両群とも明らかな経時的変動はみられなかった。 これらの結果より、笑気吸入鎮静施行時に笑気吸入中止後直ちに空気吸入により、血中の酸素分圧が速やかに低下するが、そのさいの脳内酸素環境は良好に保たれていると考えられた。
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