2004 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス抵抗性口腔扁平上皮癌細胞のサバイバルメカニズムとその克服に関する検討
Project/Area Number |
15592137
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
坂井 隆之 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (60260577)
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Keywords | 頭頚部扁平上皮癌 / Apoptosis / Cell Survival / Phospholipase D / Gene Supression / siRNA |
Research Abstract |
本研究では、培養ヒト舌由来扁平上皮癌細胞HSC-4のアポトーシス抵抗性のメカニズム、特にPLDおよびPI3K/Aktの関与について検討を行っている。昨年度までに阻害剤処理細胞の抗癌剤(CDDP),ラクトフェリン及び無血清ストレスによる細胞障害性の変化を明らかしておりリポフェクションにより発現量を減少させ、感受性に変化が見られるかを確認する為の予備的な条件設定を行った。昨年度の結果及び国内外の研究より抑制的オリゴヌクレオチドとしてsiRNAを用いて検討する事とした。 本年度は、1)siRNA標的配列の決定、2)siRNA導入に適したカチオンリポソームの選択、3)細胞ストレス抵抗性に関わる遺伝子のsiRNAによる発現の抑制、4)標的遺伝子siRNA導入細胞での外部ストレスによる細胞障害抵抗性の変化について検討を行った。まずは標的遺伝子としてphospholipase D1(PLD1)およびPLD2のsiRNAによる発現抑制を検討した。PLD1については3種類、PLD2については4種類のsiRNAを合成し、カチオンリポソーム性siRNA導入試薬(Qiagen社製RNAiFect)を用いてHSC-4細胞への導入を試みた。発現の抑制(mRNAおよびタンパク量)は、定量的RT-PCR法およびウエスタンブロット法にて検定し、それぞれ複数の50%以上の発現抑制を認めるsiRNA配列を得た。Aktについては、現在検討中である。PLD1/2発現抑制条件での細胞障害抵抗性の変化については外部ストレスとしてCDDP,ラクトフェリン及び無血清ストレスについて現在検討中である。研究成果の一部については、第25回日本臨床薬理学会年会、第46回歯科基礎医学会学術大会、第111回日本薬理学会関東部会および第1回ラクトフェリンフォーラムにて発表をおこなった。
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Research Products
(1 results)