2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルペス科ウイルス感染時のケモカインならびにサイトカインの発現に関する研究
Project/Area Number |
15592152
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
門馬 祐子 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (00191073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真柳 秀昭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60005098)
遠藤 康男 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50005039)
|
Keywords | ヘルペスウイルス / 感染 / サイトカイン / ケモカイン |
Research Abstract |
ヘルペス科ウイルス感染症は、乳幼児期の口腔に多く発生し、歯科領域では重要なウイルスである。ウイルスの病原性には、宿主の全身の免疫機構が大いに関わっているが、口腔粘膜に対して、ウイルス感染の影響を調べたものは少ない。 今回、口腔組織細胞における、ウイルスの増殖能とウイルスに対する防御機構を知るために、主として感染初期のケモカインの作用やmRNAの発現について調べることを目的とした。ヘルペス科ウイルスの感染に対する反応性は、ウイルスの種類、宿主の細胞・臓器によって際立った違いをしめすことが予想されている。感染初期に産生される多くのケモカインやサイトカインは、生体の反応を引き起こし、組織の炎症性反応が生じる。RPE細胞を用いてCMV感染後のケモカインを測定した予備実験では、MCP-1ならびにMCP-3の減少、IL-8の上昇が認められた。サイトカインでは、IL-6、PGE、VEGFの上昇が認められた。また、肺の線維芽細胞におけるウイルスの増殖量は、サイトカインの種類により違いが認められた。 ヘルペス科ウイルスをvero細胞で培養し、その感染力価は10^<6-8>PFU/mlであった。 ヒト歯肉由来の細胞を、24-well plateに単層培養し、moi=5でヘルペスウイルス3株を感染させた。経時的に採取し、培養上精を-80℃にストックした。 Balb/cマウスの上顎歯肉の細胞(主に線維芽細胞)を採取し、培養し増殖させている。
|