2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592158
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (20292980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 昌隆 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (80282763)
割田 博之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30262207)
相馬 邦道 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10014200)
村本 健 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30345300)
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Keywords | 歯の移動 / 歯根吸収 / 開咬 / 咬合機能低下 / 咬合接触 / ミニインプラント |
Research Abstract |
本学倫理審査委員会に申請書を提出した。本年度は以下の予備的研究を行った。 1.ミニインプラントとコイルスプリングを用いて、長期間安定した矯正力を発揮するラットの歯の移動モデルを開発し、10gfの矯正力が1日に作用する時間の違いに対する歯の移動様相および歯周組織の反応を、酵素組織化学的および組織形態計測学的に検討した。その結果、ラットの臼歯を10gfの荷重で動かす場合に最適な矯正力の作用様式の1つは、活動期である夜間に1日4時間程度矯正力を作用させない方法であると考えられた。 2.ラットの対合歯を咬合挙上する開嘆モデルを作成する一方、強い持続的矯正力による正常歯根膜歯を挺出移動する歯根吸収モデルを作成し、正常歯根膜と機能低下申根膜の歯の移動を行い、歯根吸収を定量的に比較検討した。正常歯根膜群と機能低下歯根膜群では全て、圧迫側歯槽骨に面した遠心根遠心側の根尖側1/3の部位で歯根吸収が生じていた。特に機能低下歯痕膜群では歯根象芽質まで吸収が認められた。吸収窩の長さと吸収窩の深さ、吸収窩面積を尺度に計測した機能低下歯根膜群の歯根吸収量は、正常歯根膜群に比べいずれも有意に大であった。以上の結果より、咬合機能低下した歯根膜が歯の移動に伴う歯根吸収に関与する因子の一つであることが明らかとなった。 3.歯の移動に対する咬合接触の影響を検討するため、下顎左側臼歯を抜歯した無対合歯群と対合歯を抜歯しない有対合歯群のラットの歯の移動を14日間行ない、経時的な移動距離を計測した。移動初期では対合歯の有無による移動距離に有意差は認められなかったが、その後は有対合歯群の移動距離が有意に小さかった。以上の結果より歯の移動距離には、咬合接触が影響することが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kameyama, Y.Matsumoto, H.Warita, K.Soma: "Inactive Periods of Constant Orthodontic Forces Related to Desirable Tooth Movement in Rats."Journal of Orthodontics. 30・1. 31-37 (2003)
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[Publications] S.Sringkarnboriboon, Y.Matsumoto, K.Soma: "Root Resorption Related to Hypofunctional Periodontium in Experimental Tooth Movement."Journal of Dental Research. 82・6. 486-490 (2003)
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[Publications] T.Kohno, Y.Matsumoto, Z.Kanno, H.Warita, K.Soma: "Occlusal Function Affects Tooth Movement Produced by Light Orthodontic Forces in Rats."Dentistry in Japan. 39. 86-89 (2003)