2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592158
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (20292980)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 邦道 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10014200)
割田 博之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30262207)
久野 昌隆 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (80282763)
村本 健 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30345300)
|
Keywords | 過剰歯 / 歯の先天欠如 / 歯数異常 / 遺伝子 / 罹患同胞対連鎖解析 |
Research Abstract |
平成15年度に引き続き、平成16年度は罹患同胞対連鎖解析およびSNPs関連解析のため、本学歯学部附属病院に来院し、過剰歯・歯の先天欠如などの歯数異常を伴う患者、特に罹患同胞対(同じ親を持つ兄弟姉妹がともに過剰歯または歯の先天欠如を伴う)およびその近親者、および正常対照者の選定・診断およびインフォームド・コンセントを行った。集まった末梢血サンプルを元に、蛍光標識した遺伝子マーカーセット用いて、染色体についての遺伝子タイピングを行い、罹患同胞対を中心に連鎖解析を行った。しかし、連鎖の認められる遺伝子領域を絞り込めず、現在のところ過剰歯または歯の先天欠如に関わる疾患感受性遺伝子の同定はできていない。研究期間後もサンプルを追加して本解析研究は継続していく。 そこで、本研究の遺伝的因子と一対をなす環境因子のうち機械的刺激を取り上げ、機械的刺激に対する生体の反応を明らかにすることを目的として、in vivoおよびin vitroにおける分子生物学的検討を行った。まず、咬合刺激を抑制させたラットにおいて、RT-PCR法によりIL-1mRNAの発現が上昇し、その後、歯に機械的刺激を加えるとさらにIL-1mRNAの発現が増加した。また、ウシ培養歯根膜細胞に弱い牽引力を加えた場合は、アルカリフォスファターゼ活性を変化させることなくI型コラーゲンおよびデコリンmRNAの発現が上昇した。さらに、骨芽細胞様細胞(ST-2)に対する機械的伸展刺激は、I型コラーゲンmRNAの発現には変化を与えなかったが、Runx 2/Cbfa 1 mRNAの発現を上昇させた。以上の結果のみから歯の発生時期の環境要因の影響を考察するのは困難であるが、歯の発生期に加わる機械的刺激が歯数異常を引き起こす可能性も否定できない。
|
Research Products
(6 results)