2004 Fiscal Year Annual Research Report
顔面骨格パターン形成を制御する分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
15592171
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
川上 正良 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (20244717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和中 明生 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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Keywords | LIM homeobox / Lhx6 / Lhx8 / 顔面突起 / chick embryo / 組織パターン / 上皮-間葉系相互作用 / 形態発生 |
Research Abstract |
LIM homeobox遺伝子は、個体形成の設計図となる遺伝情報であると考えられている。ボディープランの情報とされるLIM-homeobox遺伝子が、複雑な顔面骨格を形成する過程において、どのように働いているか探ることは、顎顔面の形態異常のメカニズムを知る手がかりとなるものである。昨年度、LIM-homeobox遺伝子のうちLhx6あるいはL3/Lhx8が、chick embryoの上顎突起と下顎突起に特異的に発現していることを明らかにし、上皮-間葉間の相互作用が深く関与することをあきらかにした。本年度は、L3/Lhx8遺伝子発現に対する上皮-間葉系のメカニズムについて検討した。 顔面突起の癒合が始まる前(Stage23)のChick embryoの上顎突起を摘出し、別のchick limb budに移植し、24時間後L3/Lhx8プローブを用いてin situ hybridizationを行った。移植された上顎突起には、L3/Lhx8の発現がみられたが、上皮を除去して移植された組織には遺伝子発現が見られなかった。次に、embryoの顔面上皮に存在する成長因子であるFGF8あるいはTGFβ-3を浸潤させたbeadsを上皮を除去した移植片に埋入すると、L3/Lhx8の発現が誘導されていることが認められた。以上の結果、L3/Lhx8遺伝子の発現には、上皮-間葉系の相互作用が関与しており、FGF8あるいはTGFβ-3は、L3/Lhx8遺伝子を誘導する因子であることが示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] The LIM homeobox gene, L3/Lhx8, is necessary for proper development of basal forebrain cholinergic neurons2004
Author(s)
Mori T, Yuxing Z, Takaki H, Takeuchi M, Iseki K, Hagino S, Kitanaka J, Takemura M, Misawa H, Ikawa M, Okabe M, Wanaka A
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Journal Title
European Journal of Neuroscience 19
Pages: 3129-3141