2005 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節頭・円板の運動様式からみた臼歯部咬合様式と咬合高径の機能的意義
Project/Area Number |
15592181
|
Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
根来 武史 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (30211460)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 琢也 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (40340145)
森田 匠 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (60367612)
平場 勝成 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60175560)
|
Keywords | 顎関節頭 / 顎関節円板 / 咬合高径 / 筋電図解析 / 顎運動解析 / 大脳皮質咀嚼野 / ウサギ / 高速ビデオ画像 |
Research Abstract |
関節頭と関節円板の両者の運動の間に協調性が確保されることが、円滑な下顎運動にとって重要である。そして、ヒトを含めてグラインド運動が咀嚼運動の主体である動物においては、作業側と非作業側で関節頭の運動は異なることから円板との協調様式も異なると推察される。本研究においては、ウレタン麻酔下のウサギ大脳皮質咀嚼野(CMA)電気刺激で誘発される咀嚼様のリズミカルな下顎運動(CRJMs)時の左側関節頭の運動を、直接ビデオ画像記録して運動解析した。CMAの刺激部位を左右で切り替え、咀嚼様下顎運動時の関節頭の運動と、咬筋、外側翼突筋の筋活動との関係を作業側と非作業側とで比較検討した。また、人為的な咬合挙上の影響をも併せて観察することにより、関節頭の運動に対する咀嚼筋の役割と、咬合という機械的要因についても解析した。 関節頭の運動は、骨表面に貼付した+印を直接ビデオ画像記録した。その結果、切歯点の前頭面内運動路は、咬合相で正中を越えた大きな側方運動を伴うグラインドタイプの運動を行った。その時の、関節頭の矢状面内運動路を見ると、開口相は作業側及び平衡側でほぼ同じ経路を通り、閉口相および咬合相は作業側で開口路の上方、平衡側では下方を通り、大部分の運動経路は作業側と平衡側とで異なった。これらの運動経路は受動的な下顎側方咬合滑走時の関節頭の運動経路より、約0.5mm前上方に位置しており、咬筋、外側翼突筋の筋活動の影響と考えられた。外側翼突筋は作業側では咬合相の終末区間でみられる関節頭の前下方への運動に一致して活動するのに対して、非作業側では、同様の区間での、関節頭の後上方への運動に一致して活動しており、同一の関節頭に対して作業側、非作業側で外側翼突筋の関与の仕方が異なることが明らかになった。
|
Research Products
(2 results)