2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織の再生と骨性癒着における細胞外基質分子制御機構の解明
Project/Area Number |
15592195
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
入江 一元 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (70223352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
敦賀 英知 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (30295901)
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Keywords | ペリオスチン / 歯の移殖 / 細胞外基質 / 歯根膜 / 歯槽骨 / 組織再建 |
Research Abstract |
本研究は歯周組織の再生過程、骨性癒着のメカニズムの解明を目的としているが、その過程として初年度の今年は歯根膜の再生過程における細胞外基質分子の制御機構を、特に骨膜や歯根膜に特異的に発現される細胞外基質で、その機能は不明であるが、細胞との接着を介して細胞の分化を調節している可能性や細胞の移動との関連、さらにメカニカルストレスとの関連が示唆されているペリオスチンに着目して検討した。 1 正常組織におけるペリオスチンの局在の検索 4週齢ウィスター系雄性ラットの上顎第一臼歯部の組織を用いてペリオスチンの局在を免疫組織化学的に検索した。その結果、骨膜や歯根膜に局在することを確認した。歯根膜における免疫反応は強く、ペリオスチンを歯根膜のマーカーとして利用できることが示唆された。 2 抜歯窩の治癒過程におけるペリオスチンの局在の検索 4週齢ウィスター系雄性ラットの上顎第一臼歯を抜去後、抜歯窩におけるペリオスチンの局在を経時的に免疫組織化学的に検索した。その結果、抜歯窩中に骨が新生されるとペリオスチンの局在を示す反応は減弱することを見出した。さらに、抜歯窩の窩壁に骨が添加するとペリオスチンの局在は既存の窩壁から離れ抜歯窩の中央よりに移動することを見出した。 3 移殖歯の歯根膜と歯槽骨の再生過程におけるペリオスチンの局在の検索 4週齢ウィスター系雄性ラットの上顎第一臼歯を抜去し、背部皮下に移殖し、ペリオスチンの局在を経時的に免疫組織化学的に検索した。その結果、移殖歯の根間部には根間中隔に相当する骨が再生される。ペリオスチンは移殖歯の歯根膜のほか、移植後再生された歯槽骨の骨膜にも検出された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] de Oliveira PT, Zalzal SF, Irie K, Nanci A: "Early expression of bone matrix proteins in osteogenic cell culture."J Histochem Cytochem. 51・5. 633-641 (2003)
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[Publications] Irie K, Alpaslan C, Takahashi K, Kondo Y, Izumi N, et al.: "Osteoclast differentiation in ectopic bone formation induced by recombinant human bone morphogenetic protein-2 (rhBMP-2)"J Bone Miner Metab. 21・6. 363-369 (2003)
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[Publications] Kawasakia N, Hamamoto Y, Nakajima T, Irie K, Ozawa H: "Periodontal regeneration of transplanted rat molars after cryopreservation."Arch Oral Biol. 49・1. 59-69 (2004)