2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト口腔内のバイオフィルム内における微量細菌の動態に関する研究
Project/Area Number |
15592204
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本郷 博久 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00281816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 学 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40157904)
本多 丘人 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (30109475)
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Keywords | バイオフィルム / 細菌 / 口腔 / 電子顕微鏡 / 蛍光抗体法 / PCR / 培地 |
Research Abstract |
口腔内バイオフィルムの細菌を嫌気培養するため、小型嫌気ワークステーションコンセプトミニを発注しましたが、製造業者の都合で現在製造していないとの連絡を受け、急遽miniMACS(Don Whitley Scientific Ltd.)に機種を変更する旨報告書を作成し昨年11月に納入されました。実験材料となるバイオフィルムは附属病院の外来患者から採取するため、本学の倫理委員会に実験の許可を申請し平成15年12月5日承認されました。 黒色の口腔内バイオフィルムを持つ外来患者2名からバイオフィルムを採取しました。其の一部をスライドガラス上に固定し電子顕微鏡用のサンプルとし、走査電子顕微鏡で観察したところ1名のサンプルは通常の細菌とは比較出来ないほどの大きな構造をしており、真菌の一種と推定されます。まだ種類の特定には至っていませんが後の実験のため採取したバイオフィルムの残りを液体培地で増幅した後冷凍保存しています。もう1名のサンプルではらせん状の菌体が多く見られましたが他の球菌、桿菌などが入り混じっており、其の中のどれが黒色のバイオフィルムを作るのかはまだ不明です。 現在のところ北海道大学医歯学総合研究棟が完成したばかりで、まだ旧研究棟からの電顕、蛍光顕微鏡、その他の実験設備の移動が完了しておらず、使用する準備が整っていないため、平成16年3月31日まで顕微鏡が使用できない状態です。そのため外来でのサンプルの採取は一時中断して、研究者自身の口腔内から採取したバイオフィルムを使用して各種培地による細菌の培養、電顕試料の作成や蛍光抗体法などの予備実験を行なっています。
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