2004 Fiscal Year Annual Research Report
唾液分泌量および性状が嚥下反射誘発におよぼす影響について-加齢変化についての検討-
Project/Area Number |
15592214
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
弘中 祥司 昭和大学, 歯学部, 講師 (20333619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 美惠 昭和大学, 歯学部, 教授 (50110721)
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Keywords | 唾液分泌量 / 口腔乾燥 / 嚥下反射 / 超音波エコー / 反復唾液嚥下テスト / 舌の陥凹 / 加齢変化 / MUCUS |
Research Abstract |
H16年度は唾液分泌量および性状が嚥下誘発に及ぼす影響を知るため,健康成人を対象(22±2歳)に測定を行った(20名)。測定項目は唾液分泌量,口腔乾燥度(口腔乾燥時計MUCUS【○!R】使用),反復唾液嚥下テスト(RSST),超音波エコー診断装置を用いた。超音波エコー装置は簡便に舌の運動を観察評価できるが,今回の機器はモニター画面が小さいため,超音波エコー装置にモニターを2〜3台接続して,複数の評価者(研究協力者を含む)で評価し,舌の陥凹や深度を決定した。 結果,唾液分泌量は4±2.5ml/minと20歳の年齢での平均値が求められた。またMUCUS【○!R】を用いた口腔乾燥度の測定では28±1.3と「やや乾燥」との数値が多かった。これは,唾液分泌測定の後に行っていることと,気湿に影響を受けやすいことから,研究に際しては適切な条件にて計測しなければならなく,早急に改善して再度行いたい。RSSTに関しては5±2.4回/30sec.であり,しきい値の3からは外れている。また,舌運動(陥凹度・一口量)は年齢を合わせると身長に比例することがわかった。これに関しては,新しい知見であるため,今後,身長計測項目を追加しなければならない。また,モニター2〜3台を用いた評価方法は,経験年数に左右されず客観的な評価が可能であった。 最終年度は,年齢の層を20歳から40歳・50歳・60歳・70歳・80歳と上げていきデータを集計する事によって加齢変化の検討としていきたい。また,当初の計画より身長,湿度等の新たな測定項目を追加する事によって精度を上げて行きたい。最終的には年齢分布による嚥下反射の誘発と口腔内環境との関連性を考察していく予定である。
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