2003 Fiscal Year Annual Research Report
抹消血リンパ球染色体変異の発現頻度と歯周病との関係及び歯周病予測に関する研究
Project/Area Number |
15592220
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
坪井 信二 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30231442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬飼 順子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40319190)
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Keywords | 健康日本21 / 抹消血リンパ球染色体変異 / アラメーダセブン / 歯の健康度得点 / ライフスタイル |
Research Abstract |
高度な科学技術にささえられ複雑化した現代社会では国民の生命・身体の安全を脅かすような科学技術の負の側面が現れる状況が増加している。このような背景の中で厚生労働省は「健康日本21」をつくり国民の健康維持のために生活習慣病の発症予防・進展の防止・改善などを提唱しており、今日まで様々な報告がされているが、生活習慣の改善や健康を長期的に維持していくことは実際には極めてこんなことであり、科学的根拠(EBM)に基づいた効果的な生活習慣病改善プログラムの開発がいそがれているのが現状である。同様に歯科の分野においても理論的根拠を踏まえた健康プログラムの開発が急がれている。 今回我々は、初年度である平成15年度では、本研究に同意を得たボランティアから血液を採取し、血液中の抹消血リンパ球染色体変異の発現数と口腔の健康(歯の健康度得点)および全身の健康(ブレスローのアラメーダセブン)とに理論的根拠の有無を検討した。さらに同ボランティアを毎月追跡調査することにより、生活習慣が変化することにより、抹消血リンパ球染色体変異の発現数に変化するかどうかについても検討した。今日まで抹消血リンパ球染色体変異と生活習慣とに関係に関する報告は多くされているが、その発現数については様々な意見が提案されており、何をもって代表値とするのか不明であった。今回我々の研究では、無作為に抽出した染色体30個の平均値が口腔の健康・全身の健康について、全染色体変異の平均値もしくは最大埴よりも、よりよくその集団を表現していたという結果を得た。しかしよく表現をしているといえ、全身の健康は口腔の健康とは異なり、指標として染色体変異との間に相関関係は認められず、今後更なる項目の追加、項目の重みづけなどの検討をしたほうが良いのではないかと思われた。
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