2004 Fiscal Year Annual Research Report
看護系大学卒業後1年間の新人看護職者の看護実践能力を育成する教育システムの開発
Project/Area Number |
15592223
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大室 律子 千葉大学, 看護学部, 教授 (60312964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 禮子 放送大学, 教養学部, 教授 (90132240)
太田 節子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00152140)
佐藤 まゆみ 千葉大学, 看護学部, 助教授 (10251191)
根本 敬子 千葉大学, 看護学部, 講師 (90248865)
新野 由子 千葉大学, 看護学部, 講師 (60375615)
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Keywords | 新人看護職者 / 看護実践能力 / 院内看護教育システム開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護系大学を卒業した新人の看護実践能力を育成するための1年間の教育システム開発である。本年度は、前年実施の調査に基づく、卒業直後から看護実践能力1年間の教育プログラム(1.時期別・看護実践能力到達度項目の設定 2.VTRによる段階別・看護実践能力の評価 3.集中講義 4.随時面接相談)を作成。1医療施設の新人協力者に適用。プログラム評価は、各項目の達成度等で行った。 1.「時期別・看護実践能力到達度項目(A:就職後3ケ月迄に到達すべき項目=40項目、B:8ケ月後=41項目、C:11ヶ月後=19項目、計100項目)」を設定。到達度評価時期を4段階(就職直後、3ヶ月後、8ヶ月後、11ヶ月後)とし、協カの得られた大卒新人看護師17名にチェックリストによる自己評価(5段階評価)を実施。 1)A:就職時「できる」項目は79.4%、3ヶ月後は91.6% 2)B:就職時には45%「できる」、8ヶ月には86.5% 3)C:就職時には62.3%、11ヶ月後に「できる」項目は84.2%。A、B、C群とも11ヶ月の到達度は8割以上であり、またB、C群は想定以上に達成に月数を要することが明らかになった。 2.看護実践成長過程の客観的評価は、VTRによるプレ及びポスト技術評価(3ヶ月=「体位変換・安楽な体位」2名,8ヶ月=「気管内吸引」3名,11ヶ月=「患者指導」2名)を実施。VTR技術評価は、収録直後の視聴による即時の相互評価及びポスト収録後のプレ収録との比較評価を行った。場面の設定、模擬患者、準備等時間と人手を要するが有用である。 3.プリセプターの意見 「到達目標設定は、技術習得の目安となった」「プリセプテイと相互評価ができる」等であった。 本研究における看護実践能力育成のための教育システム開発は、実践看護師が研究協力者として参画し、適時の検討・討議を重ねることによって生み出された貴重な成果である。
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