2005 Fiscal Year Annual Research Report
看護における患者情報共有のあり方:情報プライバシーの観点から
Project/Area Number |
15592243
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Research Institution | Nagoya Unviersity |
Principal Investigator |
太田 勝正 名古屋大学, 医学部, 教授 (60194156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 一史 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (20125967)
松田 正己 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (90295551)
唐澤 由美子 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (40277893)
中村 恵 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00363888)
井口 弘子 中部大学, 生命健康科学研究所, 助教授 (60345907)
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Keywords | 情報共有 / プライバシー / 患者情報 / 個人情報 / 情報倫理 / 看護 / 看護師 / 入院患者 |
Research Abstract |
平成17年度は,昨年度末に行った看護職を対象とする患者情報のプライバシーの認識と共有の実態についての報告(ICN看護国際学会,日本看護研究学会,日本看護科学学会),「情報プライバシー検討会」の継続開催による研究課題の検討と成果の普及,交流,および,患者と看護師を対象とする半構成的面接法によって,患者情報のプライバシーと情報共有の在り方についての捉え方の調査を行った。 面接調査は、2県2施設の看護師13名(内科、外科、精神科など),入院患者17名(内科、外科)を対象とし半構成面接法によるインタビューとして行った。その主な結果を4点示す。1.患者が,一般的なプライバシーとして感じていたのは「4人部屋での生活パターンの違い」「入院生活における日常生活制限」などであった。2.プライバシーに関わる情報としては、「名前」「住所」など入院していることが特定される情報、「感染症」、ボディーイメージに関わる「身体的な問題」、「社会にでたときに利害に関わる情報すべて」などが示された。3.看護師が、患者のプライバシーに関わると感じていた項目の数は多かったが,内容的には患者からの意見と大きな違いはなかった。4.情報共有の在り方については,患者・看護師ともに「病棟内の医師および看護師」は、患者のすべての情報を共有しても良いと認識していた。特に患者は「病棟内で情報を十分共有してくれていること」に安心を感じていた。入院病棟以外の医師および看護師、理学療法士など専門職者、病院事務などとの情報共有については、患者・看護師ともに「必要ならば」「専門のところをきっちり見る」など自分の治療・ケアに関わる部分のみの情報共有を求めていた。 以上,情報の項目と共有の相手に応じた共有のあり方を検討する必要性と今後の研究の方向性が明らかになった。
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Research Products
(1 results)