2003 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷者の日常生活行動の中で褥瘡発生要因となる行動の特定
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15592251
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
萩澤 さつえ 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (90040071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泰子 名古屋市立大学, 看護学部, 助教授 (30158224)
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Keywords | 脊髄損傷者 / 褥瘡発生 / 日常生活行動 / 座圧分布 / 減圧・除圧指導 |
Research Abstract |
今年度は来年度への準備段階として、FSAセンサーマットのキャリブレーションテスト及び研究計画の研究倫理委員会での審査を受けるため申請を行った。 1.FSAセンサーマットのキャリブレーションテスト (1)直線性:加圧荷重を0mmHgから200mmHgまで20mmHg毎に変化させた時のセンサーoutputの直線性をみた。減圧時の方が加圧時よりも残差(R^2)が小さく、同じ荷重を掛けてもセンサーoutputに左右差が見られた。 (2)反復再現性:同じ荷重(100mmHg)を反復して50回加えた時のセンサーoutputのバラツキをみた。バラツキは5%以内で安定性はよかったが、どのoutputもマノメーター値よりも高かった。 (3)ヒステリーシス:加圧荷重を0mmHgから200mmHgまで20mmHg毎に増加した時のセンサーoutputの変化と、200mmHgから逆に0mmHgまで20mmHg毎に減少した時のセンサーoutputの変化を比較し、その差からヒステリーシスを求めた。その結果、1%から25%のバリエーションがみられ、特に減少時の直線性に問題があることがわかった。 (4)温度感受性:湿度を一定(50%)にして外気温を20℃、26℃、30℃と変化させた時のセンサーoutputの変化を0-200mmHgの範囲でモニターしたが、有意な差はみられなかった。ヒステリーシス10%以上を示した頻度は外気温が20℃の方が30℃より多かった。温度変化による直線性への影響ははっきりせず、誤差の範囲内かと思われた。 以上のテスト結果から、このセンサーマットは脊損者の減圧・除圧指導のツールとしては有効であると思われるが、測定・研究ツールとしては過度に信頼しない方がよいと思われる。 2.研究計画の研究倫理委員会への審査申請 当初、本学部には研究倫理委員会が設置されておらず、平成15年6月よりその立ち上げ準備を行い、平成16年3月第1回研究倫理委員会が開催されたので、そこへ申請し、多少の修正の後、承認を得た。したがって、今年度は測定調査に入ることができなかった。
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