2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592257
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
牛久保 美津子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教授 (90213412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 智子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20151615)
矢富 有見子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (40361711)
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Keywords | 在宅神経難病療養者 / 苦悩・葛藤 / 訪問看護師 / 心理的ケア |
Research Abstract |
2年目の「神経難病療養者のスピリチュアルペインと緩和的ケア」に関する研究は、神経難病療養者・家族に対する面接調査ならびに訪問看護師に対する質問紙調査・面接調査を並行して実施してきた。今回は、訪問看護師に対する質問紙調査の結果報告と、神経難病療養者・家族に対する面接調査についての中間報告を行う。 I.訪問看護師に対する研究 「在宅ケアにおける神経難病療養者の苦悩・葛藤の状況と心理的支援の実践」 確立した治療法がない現状の中、病状や生活障害の悪化進行を伴う神経難病とともに生きる療養者とその家族の心理的苦痛の緩和的支援方法を検討するための示唆を得るべく、訪問看護師の心理的支援に関する考え、実践・体験を明らかにすることを目的に、訪問看護師81名に質問紙調査を実施した。質問紙は24名(回収率30%)から回収された。結果、1.訪問看護師は神経難病療養者の心理的支援の重要性を意識し、(1)療養者・家族の苦悩に寄り添い、(2)少しでも楽しい時間をつくろうと小さなことでも心がけ、(3)考え悩みながら実践を行っていることが明らかになった。2.心理的支援の検討課題として、(1)家族看護学の知識・技術の強化、(2)ALSの人工呼吸器装着選択における療養者と家族間の意思不一致状況に対する支援技術の開発、(3)経験した看護師がさまざまな思いを語ることができ、看護師間でその経験を共有し集積する場の確保が必要と示唆された。 II.神経難病療養者・家族に対する面接調査 「神経難病療養者が長期療養経過の中で抱える心理的苦悩に関する研究」 本研究は、神経難病の長期療養者の発症から病状・生活障害が重度にいたるまでの心理状況を明らかにし、神経難病とともに生きる療養者の心的苦悩を緩和するための支援方法を検討することを目的に、発症から10年以上経過した在宅神経難病療養者・家族9組を対象にく半構成的面接を行い賛的帰納的に分析した。結果、療養者の心的苦悩は6領域11カテゴリが抽出された。以降、分析続行中である。
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Research Products
(3 results)