2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅療養児の包括的看護の確立にむけたコーデイネーター育成プログラムの開発
Project/Area Number |
15592264
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
奈良間 美保 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40207923)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 千代 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (20297188)
宮城島 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60345832)
堀 妙子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (40303557)
|
Keywords | 小児 / 在宅療養 / コーデイネーター / トータルケア / 親子の相互作用 / 家族機能 / 地域連携システム / 教育プログラム |
Research Abstract |
1.在宅療養児の看護に関する調査 小児在宅療養におけるコーデイネーター育成プログラム考案のための基礎資料として、静岡県及び近県3県の病床数300床以上で小児科を標榜する総合病院または小児専門病院163施設の看護部長に対して質問紙調査を行い、75施設から回答が得られた。医療的ケア行う小児が外来に通院している病院は64%であったが、このような小児の支援を中心的に担う看護師の育成には73%が肯定的な回答を示すなど、専門的ケアの必要性を感じている施設が多いことが明らかになった。 2.小児在宅療養コーデイネーター研修会の計画及び実施 前述の調査結果より、在宅療養児支援への関心が高く、研修会への職員参加を希望した11病院を選定し、各看護部長に在宅療養児の看護に携わる看護師1〜2名の推薦を依頼した。その結果、5総合病院、2小児専門病院から回答が得られ、協力への同意が得られた計13名の看護師(以下、研修生)が対象となった。 先行研究に基づき、各発達段階別の小児と家族の相互効果の促進、家族機能の強みと社会資源の活用に着目したケアモデルを作成し、その理解と実践を促進する教育プログラムを、平成15年11月より1年間で計5回の研修会として計画した。今年度は、前半2回を以下の内容で実施した。(1)在宅療養児と家族のケアモデルの理解、(2)家族アセスメント・家族とのコミュニケーションスキルの理解、(3)地域支援システムの理解、(4)コーデイネーターによる実践報告。 3.研修会の評価 2回の研修会前後に研修生に対する意識調査を行った結果、2回共に肯定的回答が多かったのは、小児の直接的ケアの理解と実施、医療者連携の必要性の理解で、共に肯定的回答が少なかったのは、社会資源に関する支援の理解と実施であった。さらに、小児と親の相互効果を図る支援の実施、ケアの肯定的評価については、肯定的に変化した者が多く、研修会の効果が示唆された。
|