2004 Fiscal Year Annual Research Report
在宅療養児の包括的看護の確立にむけたコーディネーター育成プログラムの開発
Project/Area Number |
15592264
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奈良間 美保 名古屋大学, 医学部, 教授 (40207923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 妙子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (40303557)
宮城島 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60345832)
田中 千代 北里大学, 看護学部, 講師 (20297188)
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Keywords | 小児 / 在宅療養 / コーディネーター / トータルケア / 親子の相互作用 / 家族機能 / 地域連携システム / 教育プログラム |
Research Abstract |
1.小児在宅療養コーディネーター研修会の実施 小児在宅療養におけるコーディネーター育成プログラムを考案するために、平成15年度に中部地区3県の病床数300床以上で小児科を標榜する総合病院または小児専門病院のうち、在宅療養児支援への関心が高く、研修会への職員参加を希望する病院を選定した。そのうち、5総合病院、2小児専門病院の看護部長が推薦する計13名の看護師(以下、研修生)を対象に、平成15年11月より平成16年11月まで、計5回の研修会を開催した。小児と家族の相互効果の促進、家族機能の強みと社会資源の活用に着目したケアモデルの理解と実践の充実を図る教育プログラムとして、講演と実践報告会、及び研修生による事例検討会を行った。 2.小児在宅療養コーディネーター研修会の評価 研修会に参加した研修生13名を対象に、第1回研修会開始前、第2回研修会終了後、第5回研修会終了後に、意識調査を行った。その結果、全調査において、研修生の多くは小児と家族への直接的な看護を理解・実践し、医療者の連携の必要性を理解していたが、有効な社会資源を実際に活用する者は少なかった。また、研修生の多くは、親子の相互作用を意図した看護の実践能力や、実施した看護の良い面を評価する能力が向上していた。これらの結果より、本教育プログラムは、在宅療養児の包括的ケアの実践・評価能力の向上において一定の効果を生んだといえる。社会資源の活用能力のさらなる向上のためには、実践報告などの充実を図ると共に、事例検討などを通じて研修生が知識を活用する機会や役割を持つことが重要であることが示唆された。現在、研修会終了後3か月目の質問紙調査を実施中であり、学習効果の持続について検討を行う計画である。また、本教育プログラムに基づき、小児在宅ケアガイドラインの考案に取り組んでいる。
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Research Products
(2 results)