2003 Fiscal Year Annual Research Report
がん化学療法患者の精神神経免疫系に及ぼすリラクセーション技法の影響
Project/Area Number |
15592283
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
荒川 唱子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (30291561)
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Keywords | がん化学療法 / 精神神経免疫系 / リラクセーション技法 |
Research Abstract |
本年度は、研究方法の検討と準備をすることが課題であった。まず、これまでがん患者の精神・こころと免疫の関係について書かれた文献や研究報告のレビューを行った。がん化学療法をはじめ治療中のがん患者を対象に免疫を指標とした研究報告はあるが、主に医師による医学的研究であり、看護実践に焦点をあてた研究は極めて少数であり、それらもパイロットスタディの域を抜けていない状況にあることが確認された。データ収集は、1大学附属病院に限定して行うこととする。現在、入院期間の短縮化が進んでおり、対象者を一定期間フォローする必要を考慮すると入院患者のみならず外来患者にも対象者を拡大して研究参加を依頼する必要がある。また、化学療法患者の精神状態を表す変数を不安とうつ状態に焦点をあてて測定する尺度を決定した。対象者の背景データ表やデータ収集中に得られる質的情報を記入するカードも準備した。リラクセーションについてガイドとなる「リラクセーションの手びき」を作成した。また、対象者がリラクセーション練習用に使用するために独自のリラクセーションCDを作成した。CDにはBGMを入れているが、著作権に関して十分な配慮を行った。本研究では免疫を指標とするために医師はじめ関係者の協力は欠かせないが、そのための体制づくりがなされている。大学倫理委員会に研究の倫理審査を依頼している状況である。承認が得られ次第、対象者としての条件に見合う患者数名にパイロットスタデイを実施し、方法の適切性を確認し本調査を行なう予定である。
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