2004 Fiscal Year Annual Research Report
小児がん患児(者)のResilience:サポートとの関連
Project/Area Number |
15592296
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
石橋 朝紀子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教授 (80305838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 礼子 沖縄県立看護大学, 学長 (80010015)
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Keywords | 小児がん患者 / 弾力性 / 希望 / コーピング / 自尊心 / ソーシャルサポート |
Research Abstract |
研究の目的は、1)小児がん患者のresilienceを日本と米国とで比較する、2)小児がん患者の弾力性の高め方を理解する、3)研究結果の妥当性を高める、4)小児がん患者のresilienceを高めるための支援を医療関係者、家族、学校との間で共有することである。研究方法は、質的研究と量的研究で、解析方法は平成13年〜14年までにインタビューで得られた11〜18歳の小児がん患者7人のデータをHinds & MartinのThe self-sustaining process(小児がんの患者が自分を強めていく過程)と比較するパターン適合法で行った。その結果は次の通りであった。 自分の病気を正しく理解していた患者は、1)弾力性を高めるプロセスが米国の患者と類似していた、2)再発患者は初発患者より早期に退院後の学校や勉強についての希望をもって入院生活を送っていた、3)再発患者は初発時の入院生活での身体的・精神的経験が彼らの弾力性を高めていた。このことから、初発の患者は治療終了後には弾力性が高められ、将来の困難にも立ち向かうことができると考えられる。また、希望を持つことが、小児がん患者のresilienceを高めていると考えられる。4)自分の病気を正しく理解していなかった患者は、弾力性を高める可能性があると思われた。自分の病気に対して正しい知識を持っていれば、ソーシャルサポートを得られより効果的に弾力性を高めることが出来るのではないかと考えられる。これらの研究結果の妥当性を高めるため、さらに、患者とその親から得らた量的調査のデータを解析するために、30名を目的に現在データ収集中である。現在までに14名のデータを収集した。
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