2004 Fiscal Year Annual Research Report
極低出生体重児の退院に伴う母親の生活リズムの変化と心身の健康に関する研究
Project/Area Number |
15592301
|
Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
藤本 栄子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (80199364)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒野 智子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 講師 (10267875)
夛田 奈津子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助手 (00340117)
|
Keywords | 極低出生体重児 / 生活リズム / 産褥期の健康 |
Research Abstract |
本年度は成熟新生児の母親の生活リズムの形成状況を把握するための面接調査を産褥1カ月と4カ月に行った。対象は総合病院の産科で成熟新生児を出産した初産婦10名である。これらの母親は妊娠中に重篤な合併症はなく、分娩ならびに産褥入院中に異常は認められなかった。産褥1カ月では、全員が実家ですごし、実母の援助(食事・洗濯等)を受けていた。児の栄養状態は6名が母乳のみ、3名が混合栄養、1名がミルクのみであった。夜間授乳は2〜5回と幅があり、8名の母親が睡眠不足や疲労感があった。母親の夜間睡眠は子どもの睡眠-覚醒に左右されており、その他の時間帯での睡眠も一定ではなかった。食事や入浴等の生活時間は実母のサポートを得ておよそ時間が決まっていた。産褥4カ月では、全員が自宅に戻っており、家族形態は7名が核家族、2名が夫の両親との複合家族、1名が自分の両親との複合家族であった。産褥1カ月から4カ月までの母親の生活リズムの変化は、(1)2カ月頃:児の睡眠間隔が2〜3時間となることに加えて、授乳時間や授乳行為にかかる時間が減少し、母親の夜間睡眠時間が延長した。父親の生活時間に合わせて朝食・夕食の時間はおよそ一定していたが、母親の昼食時間は一定でなかった。「洗濯機をまわしても干す時間がない」など自分の思い通りの家事を行えない母親が多かった。(2)2〜3カ月頃:児の授乳間隔を予測して家事を行っていた。核家族の父親は風呂掃除などの家事を引き受けており、母親の生活リズムの形成に影響していた。(3)4カ月:夜間授乳は1〜2回で、1名の母親に睡眠不足や疲労感があった。9名の母親は「子どもの授乳に合わせて家事や自分のことをする時間がとれるようになった」と語った。
|