2003 Fiscal Year Annual Research Report
現代の母親の抱える育児不安・ストレス要因に対する育児グループの効果に関する研究
Project/Area Number |
15592317
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松田 宣子 神戸大学, 医学部, 助教授 (10157323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂間 伊津美 神戸大学, 医学部, 講師 (40285052)
高田 哲 神戸大学, 医学部, 教授 (10216658)
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Keywords | 育児不安 / ストレス / 育児グループ / 育児支援 / サポート / ストレス対処 / 密室育児 |
Research Abstract |
研究目的は、地域で子育てをしている母親の育児不安・ストレス要因を明らかにし、要因測定尺度を開発し、育児グループとの関連を検討し、その成果を明らかにするである。 1.育児不安・ストレスの測定尺度や関連要因、育児グループの評価に関する文献検討の実施。 育児不安・ストレスの測定尺度開発については5文献、育児不安への影響要因に関する研究や報告書は多く見られ、内容として育児方法がわからない、サポートしてもらえる人がいない、密室での育児への負担感・ストレスなどの育児不安・ストレスの内容を抽出していた。また育児グループの有効性や参加の動機や効果を調査したものも3文献あった。 2.育児グループに参加している子育て中の母親のフォーカスグループを作りインタビュを4ヶ所で実施。 育児グループの会合終了後に研究の主旨および方法を説明し、研究への参加の依頼を行い、協力の得られた乳児を持っている母親5〜6人のフォーカスグループを作り、育児不安・ストレスの程度や内容、対処方法、不安やストレスの要因、育児への思い、家族のサポートについて語ってもらった。語った内容は承諾を得て録音し、テープに取った。逐語録を作成し、次のような結果が得られた。育児不安の内容は、離乳食の作り方や夜泣きへの対応など育児方法に関することがあり、ストレスとしては育児書や情報とは違っていてうまく育児ができない、子どもの体重が増えない、病気があるかもしれないといい責任感に押しつぶされそうになる、一日中子どもと向き合っているといらいらする、などが見られた。また育児不安・ストレスの対処がうまくいっている母親は家族や周囲のサポートが十分あった。 3.次年度は1および2の結果を踏まえて育児不安・ストレス測定および要因の分析ができる測定尺度の開発し、育児グループへの効果判定を行っていく予定である。
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