2003 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設の看護管理者の「老い」に対する認識と施設ケアに関する研究
Project/Area Number |
15592318
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Research Institution | Niigata Seiryo Women's Junior College |
Principal Investigator |
清水 みどり 新潟青陵女子短期大学, 講師 (50294806)
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Keywords | 高齢者 / 施設ケア / 介護老人保健施設 / 看護管理者 |
Research Abstract |
介護老人保健施設では、無資格者を含めたケアスタッフを教育・指導する、看護管理者の高齢者ケアに対する姿勢が施設ケアに大きく影響していると考えられる。その姿勢は管理者が高齢者をどのように捉えているか、高齢者に対する認識の影響を受けると考えられる。そこで施設ケアの質の向上を図る手がかりとして、看護管理者の老いに対する認識に注目し、管理者自身の個人的体験や、勤務を通じたスタッフ間の相互作用によって形成された、老いに対する認識を明ちかにするとともに、施設で取り組まれているケアとの関連性を明らかにすることが本研究の目的である。 まず関連文献の収集及び愛媛県中予地区の介護老人保健施設で、質の高いケアを提供しようと取り組んでいる2施設の看護管理者2名に対し、調査協力を依頼し同意を得た上で予備調査をおこない、半構成的面接の内容を作成した。予備調査の結果、看護管理者の高齢者ケアに対する姿勢は、管理者自身の高齢者観、研修や学習の機会、介護・福祉に対する長期的ビジョン、人的ネットワークの所有、現状に妥協・納得しない姿勢、といった要素があることがわかった。また管理者の高齢者観は、幼少時に身近に高齢者がいたこと、高齢者に可愛がられた経験、職場で高齢者に接して印象に残っている出来事、スタッフ間での学び、研修や学習を通しての学び、といった要素があることがわかった。 次に予備調査を行った研究参加者に他の施設を紹介してもらい、調査協力を依頼し本人の同意を得られた看護管理者4名に対して、現在面接聞き取り調査を実施中であり、データ処理および分析を行っている。
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