2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅に移行した高齢脳卒中患者の要介護状態重症化予防のためのケアモデルの開発
Project/Area Number |
15592322
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
結城 美智子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (20276661)
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Keywords | 在宅 / 高齢脳卒中患者 / 要介護状態 / 重症化予防 / ケアモデル |
Research Abstract |
1.本研究の目的は、病院から退院して在宅療養に移行した脳卒中患者のうち、早い段階で状態の「悪化」あるいは「維持」への変化分岐点となる中等度障害をもつ高齢者を対象に、要介護状態の経時的変化とその関連要因の実態を把握し、さらにその要介護状態の重症化を予防するプログラムを作成し、実施を試み、その有効性を検討することである。 2.平成15年度の実施では、病院から在宅に移行する中間施設である介護老人保健施設と特別養護老人ホームの利用者を対象として脳卒中後遺症を有する高齢者の心身機能状態の変化を把握している。心身の機能状態は、Activities of Daily Living(Barthel Index)、麻痺状態、認知状態(Mini-Mental Examination)、抑うつ、一日の過ごし方(活動と睡眠)、行動範囲、社会的交流の状態、について把握している。また脳卒中後遺症を有する高齢者とそれ以外の高齢者との比較から、脳卒中高齢者の心身の機能変化に関連する特徴を分析している。 3.平成15年度の実施におけるおもな結果の一つとして、一日の過ごし方に注目すべき点が見出された。一日の過ごし方(活動と睡眠)では、睡眠状況と心身の状況との関連について詳細に分析されつつある。 4.今年度の結果から、病院から直接在宅に移行した高齢脳卒中患者を対象として心身の機能変化の状態とを比較検討することが可能で、さらに在宅に移行した場合に心身の機能が変化する要因と分岐点が明らかとなり、その要因への対策をプログラム化することで重症化予防への対策に発展できる基盤を構築しつつある。
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