2004 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者の閉じこもり防止のための地域づくりに関する研究
Project/Area Number |
15592329
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
古田 加代子 愛知県立看護大学, 看護学部, 講師 (00319253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
流石 ゆり子 山梨県立看護大学, 看護学部, 教授 (70279892)
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Keywords | 住宅高齢者 / 閉じこもり / 心理的要因 / 因子分析 |
Research Abstract |
移動能力があるにもかかわらず、日常的な外出頻度が週1回以下の「閉じこもり」高齢者の心理的要因の構造、および身体的・社会的要因との関連を明らかにすることを目的とした。 調査対象者は、地域に居住する閉じこもりになりがちな身体状況にある者を除いた65歳以上の高齢者。平成16年3月に、自記式質問紙を老人クラブを通じて対象者に配布し、老人クラブ総会時に回収した。分析対象者は252名(男性109名、女性143名)で、調査対象者の80.5%となった。 高齢者の閉じこもりに関連する心理的要因の構造特性を明らかにするため、探索的因子分析(主因子法、バリマックス回転)を繰り返し行った。最終的に10因子を抽出し、それぞれの因子の解釈と命名を行った。10因子の累積寄与率は44.4%であった。つぎに対象者ごとに因子得点を算出し、年齢と性別を共変量として、外出頻度が週1回以下の閉じこもり群と非閉じこもり群の因子得点平均値を比較したところ、最終的な10因子の内、【生活創造志向】、【人生達成充足感】、【穏やかな高揚感】、【外出志向】は、それぞれ閉じこもり群が非閉じこもり群に比べて有意に低く、これらが「閉じこもり」に強く関連する心理的要因であることが明らかとなった。 この4つの因子に作用する可能性のある(1)基本属性、(2)身体的項目、(3)社会的項目を探索するため、それらを説明変数とし、各因子の因子得点を目的変数とするロジスティック回帰分析を行ったところ、【生活創造志向】の低さを予測する要因は、年齢が高い、1km歩行ができない、日常の時間が決まっていない、手段的サポートがない、の4つであった。【人生達成充足感】の低さを予測する要因は、年齢が低い、現在の体調が悪い、外出の不安がある、手段的サポートがない、の4つであった。【穏やかな高揚感】の低さを予測する要因は、現在の体調が悪いこと、【外出志向】の低さを予測する要因は、性別が男性であることと、何らかの身体的不自由があることであった。
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Research Products
(1 results)