2003 Fiscal Year Annual Research Report
十代の人工妊娠中絶の予防教育モデルの開発に関する研究
Project/Area Number |
15592331
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
堀井 節子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30290224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 恵 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40290217)
桝本 妙子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50290218)
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Keywords | 十代 / 人工妊娠中絶実施率減少 / 教育モデル / 教材 / 関係者の連携システム |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域保健における思春期保健対策推進のための方策として、十代の人工妊娠中絶を予防する教育モデル及び教材を開発することである。 研究期間は2年間で、初年度である平成15年度は、(1)中高校の養護教諭を対象に、性教育への参画や性に関する個別相談などについての質問紙調査(2)中高校生およびその保護者を対象に、避妊や性教育に対する意識などについての質問紙調査を行った。 (1)の調査結果では、k府内中高校における避妊指導の実施率は48%で、性教育の実施状況には学校格差が著しいこと、生徒の望まない妊娠を予防するために実現可能な取組みは「養護教諭の個別相談強化(71%)」「思春期保健に関する教職員研修(65%)」「保健指導の充実(54%)」が高率で、養護教諭の年齢や経験年数・現任校の勤務年数・学校種および学校の設置者によって取組み内容に有意差が認められた。また、80%が性に関する個別相談を経験している。学校行政における現任教育として養護教育の相談技術の向上や教職員の思春期保健に関する理解を深める研修の重要性が示唆された。 (2)については、データ入力を終え、中高校の性行動を規定する要因、性教育に対する要望などを分析中である。また、調査協力者に対する結果の報告方法を含めて、生徒の実態に即した性教育の実施に向けて関係機関との調整を行っている。 平成16年度は、(1)中学生を対象に、科目「総合的な学習の時間」に、通年で養護教諭が行う授業(2)高校生及び保護者を対象に、科目「保健」の1単元で体育科教諭が行う授業をモデル的に実施し、家庭と学校・保健所が連動した性教育の展開方法並びに関係者の連携システムの構築についても検討する。なお、生徒や保護者、開業産婦人科医の参画による教育実践を目標とする。
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