2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592334
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
玉木 敦子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (90271478)
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Keywords | 産後うつ病 / 介入研究 / 精神看護 / women's mental health |
Research Abstract |
文献検討、および玉木の産後の女性のストレスとソーシャルサポートに関する先行研究結果を参考にし、精神科看護モデルであるオレム-アンダーウッドモデルを基盤として「産後うつ状態にある女性への精神保健看護の介入」モデルを開発した。さらに、16年度の研究調査のプレテストとして、上記モデルに基づいて、産後うつ状態にある女性3名に介入し、その介入様式と機能・効果を質的に検討した。 プレテストの結果、(1)精神保健看護の介入の様式として、「受容的態度と関係づくり」、「傾聴」、「共感」、「精神状態のアセスメント」、「セルフケアレベルのアセスメント」、「人間関係やサポート状況のアセスメント」、「肯定的フィードバックと承認」、「自己洞察・現実認知を促す」、「心理教育的アドバイス」、「情報提供」の10様式が抽出された。また(2)精神保健看護の介入の効果としては、「話すことで楽になる」、「自分の思いを確認したり、思いに気づいていく」、「気持ちの整理をすることで、自分が望むことを明らかにしていく」、「今の自分をそのまま受けとめてもらえると実感できることで、自由に考えられるようになり、安心できる」、「自分のことを認めてくれる人がいると実感することで気持ちが安らいだり、自信を持つことができる」、「自分自身を否定的に意味づけていた対象者が、自分らしい生き方を見つけていく」、「子どもへの気持ちや接し方が変化する」、という7つの機能と効果が抽出された。 以上のように、精神保健看護の介入によって、産後の女性は精神的健康をより高めることが出来、また安心できたことで自分の思いに気づいたり、次の課題や目標を見出すことができていた。さらに、自信を持つことや自分らしい生き方を自ら見出すことにもつながっていた。したがって、精神保健看護の介入はセルフケア能力を高める効果も有するものと示唆される。 16年度は、以上の結果をもとに、介入研究を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)