2005 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者高度医療専門病院における終末期ケアプログラムの開発
Project/Area Number |
15592346
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
水野 敏子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10153305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小長谷 百絵 東京女子医科大学, 看護学部, 助教授 (10269293)
浅川 典子 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (00310251)
會田 信子 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (80291863)
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Keywords | 高度医療専門病院 / 高齢者 / 終末期ケア / ケアプログラム開発 |
Research Abstract |
平成16年度は「終末期看護に対する看護師の認識とケア実践」について調査を行い看護師が抱える困難等について分析した。その結果を6月にブラジルで開催されたThe 18^<th> Congress of the International Association of Gerontologyで発表した。反響は大きくアジア系の研究者の注目を集めた。ブラジルでは疼痛緩和が遅れていることや、同じ問題を抱えている国が多いという実感を得た。ブラジルは陸続きの国であり、看護においても国際交流が盛んに行われ、国際的に大規模なプロジェクトが展開されている様子を交流の中からうかがえた。大変有意義な国際会議であった。 平成17年度は平成15年・16年の二つの調査から明らかになった、解決すべき看護の課題を踏まえプログラム作成を行った。 最初に上記二つの研究結果について、研究病院で説明を行い、結果が実態に即したものであるとの評価を得た、そして、病棟の看護師を交えて2週に1回、勉強会やプログラムの検討を行い実際に役立つプログラム開発に努め、来年度、ともに考えた看護師がケアプログラム実践の推進役、そして評価者となるようにお互いの理解を深めた。 ケアプログラムはこれまで最も死亡の多かった、呼吸器疾患の高齢者終末期ケアに焦点を絞り開発することとした。医学中央雑誌2000年から20006年において「高齢者」「老年者」「老年」、「終末期」「ターミナル」「ターミナルケア」、「看護」、「病院」をキーワードとして検索した結果494件であった。そのうち呼吸器疾患に関する文献は29、呼吸困難に関するものが10件であった。それらの文献や終末期・呼吸器疾患等の各種ガイドラインを参考に、高齢者が望む最後を迎えることを目指して、状態の説明の方法、苦痛のコントロール(特に呼吸困難の軽減)、日々のケアを希望にあわせて実施する、自宅退院や、外泊を実現するための援助を中心にプログラムを作成した。家族が心置きなく看取ることができるための具体的援助について現在プログラムの作成途中である。
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