2003 Fiscal Year Annual Research Report
流体と音響を用いたインタラクティブアートの制作と表現
Project/Area Number |
15604003
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
伊藤 隆道 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (50251591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 忠一 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30134472)
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Keywords | インタラクティブアート / 技術の存在を意識せず / 新しい表現素材 / 新しいメデア / 自然の有機性とデジタル / 動くひかり / 技術と美術の融合 / 人間・自然の動きをインターフェイスに |
Research Abstract |
平成16年度の研究は研究課題である基本としながら、さらに可能性の巾を広げ幾つかのテーマを設定した。結果として以下の3研究に分解し、制作と表現を行った。 研究1 流体を14年度の「気泡」上昇から「風」による視覚的な効果とその動きを起動スイッチとしてLEDの光の演出に連動するシステムを構成した。自然の有機性とデジタル表現の組み合わせによる新たな表現メデアの可能性が生まれた。川崎市庁舎前の合同庁舎前庭において50日間展開した。 研究2 空気圧センサーによる光の演出効果を内臓した座具の作成と反応調査。空気が内臓された透明ビニールクッションの集合体に体重をかけることによって光の量が変化する。色ひかり上での浮遊感覚が得られる。人間の身体(体重)が光のコントロール制御を行う例はない。インタラクテブなイメージが身体動作と結びついて美的効果を発揮する作品に仕上がった。東京芸術大学 卒業・修了制作展に展示。 研究3 動く作品の光の演出。床面に配置されたLED光源はコンピューター制御による演出され、動体に反射5色、170個が4分間サイクルでプログラムを組んでいる。上部で回転する鏡面パイプに映る変化する光は「動くひかり」として空間に浮遊する。技術と美術の融合の新しい表現の可能性が得られた。インスタレーション発表後、上海において「伊藤隆道・動的空間芸術展・上海」に展示参加した。 研究1、研究2は東京都写真美術館で開催される「インフォメーションアート」展にも参加展示される予定。研究2は宮城県岩出山町のミュージアムの展示コレクションに採用される。作品3はシステムの制御プログラムを変更して、5月に芸大奏楽堂で公演される邦楽劇「賢治宇宙曼陀羅」における舞台美術にも応用される予定。
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