2003 Fiscal Year Annual Research Report
並列計算機を使った分子動力学と可視化モジュールの融合手法の開発
Project/Area Number |
15607016
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
入澤 寿美 学習院大学, 計算機センター, 教授 (20101587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 悦郎 学習院大学, 計算機センター, 助教授 (40212302)
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Keywords | 第一原理分子動力学 / 可視化 / Open GL / 並列計算機 / 気相-固相界面 / 結晶成長 |
Research Abstract |
気相-固相界面における固体最表面での反応において、第一原理に基づく分子動力学計算から得る結果は電子素子材料の工業化においても重要のみならず科学的にも興味深い。最近、GaAs表面における水素分子の解離過程やGa原子への吸着過程を、第一原理計算を使ってそのエネルギー差を計算し、実験結果と一致する結晶成長過程を明らかにしている。ところで一般に第一原理計算においては、計算の収束問題や局所的な極小値に拘束されてしまう問題がある。本研究ではそれらの問題を解決する方法として、第一原理分子動力学計算パッケージに可視化モジュールを組み込み最適な解を提示させ、シミュレーション系の振る舞いを画像として研究者に与え計算効率をあげることを目標とした。 今年度に行った研究は、次の通りである。 1)第一原理分子動力学パッケージ(FH198MD)を、補助金により購入した設備備品である並列計算機を使って動かし、第一原理分子動力学パッケージの実行・調整を行った。しかしながら、そこではまだ並列処理を行っていない。 2)可視化モジュールを組み込む方法について、特に計算速度と並列処理の観点から詳細に検討を行った。 3)第一原理分子動力学パッケージと可視化モジュールのネットワークを使った不可分散について資料収集を行った。 4)補助金により購入した設備備品である画像処理用計算機を使ってOpen GLを使った可視化モジュールのひな形となるソースコードが実行できるようにした。 5)現在、第一原理分子動力学パッケージに可視化モジュールを組み込み、実際に動くように調整をおこなう作業が進められている。
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