2003 Fiscal Year Annual Research Report
アジア諸国を中心とした災害看護国際研究集会に関する企画調査
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15639021
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
南 裕子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 学長/教授 (70094753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井伊 久美子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (70254472)
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
山本 あい子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80182608)
山田 覚 高知女子大学, 看護学部, 教授 (70322378)
沼本 教子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00198558)
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Keywords | 災害看護 / 国際研究集会 / アジア諸国 / 中長期災害期 / 自然災害 / 人為的災害 / 看護ニーズ / 健康被害 |
Research Abstract |
本調査は、アジア諸国を中心とした災害看護国際研究集会の内容等の準備に関する企画を行うことを目的として実施した。平成13年に開催したアジア6カ国の災害関係者による災害看護国際研究集会「アジア災害看護フォーラム」から、国や地域を越えた災害の状況と災害看護教育、活動について情報交換を行うことの重要性およびこのような国際研究集会の継続開催の必要性が示唆された。前回の研究集会の後、国内外においてさまざまな災害が発生し、また災害看護に対する感心もさらに高まってきていることから、現状でどのような内容の国際研究集会が必要とされているかを明らかにすることが必要となった。 本調査では、次の2つの方法を用いて国際研究集会の企画のための情報収集・分析を実施した。1.アジア諸国における災害時の看護活動について調査する。2.複数言語を用いてインターネットを通して、日本における災害看護教育、災害看護研究等に関する情報を国内外に発信する。そして、これら2つの方法によって収集・分析した情報から、第2回アジア災害看護フォーラムの企画を行った。 災害時の看護活動に関する調査を行った対象国は、前回のフォーラム参加国であるタイ、台湾、韓国、モンゴル、インドネシア、中国の6カ国であり、フォーラムでは報告されなかった災害看護活動に関する情報を追加することができた。これらの情報も含め、これまでに得られた災害看護に関する情報をインターネット上で日本語・英語・中国語の3言語により発信した。これらから、中長期災害期における人々の健康・看護ニーズへの対応やテロを含む人為的災害に関する課題に対しては、各国とも発展の途上にあることが明らかとなり、国際研究集会を通してアジア諸国が情報交換を行い、相互サポート・ネットワークの構築を進めることが急務であることが明確となった。 以上により、次年度には次のような国際研究集会を開催することを企画した。1)目的:「アジアにおいて発生する災害後の中長期的健康被害と看護の課題を探求し、アジアにおける災害看護専門家のネットワークを形成する」ことを目的とする。2)参加国:日本を含め前回参加の6カ国に加え、自然災害・人為的災害の報告のあるフィリピン、香港を加える。また、国際的視野に立った活動を把握するために、WHO/WPROの看護専門官の招聘を計画する。3)プログラム内容:(1)記念講演;テーマ「アジアにおける災害看護の動向-中長期に焦点をあてて-」(2)Environmental Scanシンポジウム(各国からの報告)(3)ラウンドテーブル・ディスカッション;問題提起として(1)テロ後の中長期における人々の健康問題およびそのケア、(2)自然災害後の中長期における看護ニーズ,(4)夢舞台宣言2004;国際研究会議のまとめとして今後の活動に向けた提言を作成する。
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