2003 Fiscal Year Annual Research Report
オプティカルフローに着目した単一光学系内視鏡用立体視手法の開発
Project/Area Number |
15650027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福井 幸男 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (80311596)
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Keywords | オプティカルフロー / 内視鏡画像 / ナビゲーション / ブロックマッチング / 奥行き推定 |
Research Abstract |
現在までに研究されているオプティカルフローに関する画像処理手法について調査を行い、内視鏡画像に適用するときの特性を検討し、実用化に耐えうるアルゴリズムの検討・試作を行った。 1.系列的に変化する複数の画像間の中から、対応する点群を抽出する技術に関するアルゴリズムを検討し、明るさの変化が著しい内視鏡画像でも適応させるために、移動平均モデルを応用したフィルターと作成して用いた。これにより、照度差が大きくても対応領域の抽出が比較的良くできるようになった。 2.内視鏡の動きの連続性により、画像内点群の動きの空間連続性が大域的に保証されることから、画像全体をブロックに区分し、ブロックごとのオプティカルフローの抽出を行った。境界領域付近ではオプティカルフローが乱れることから、ブロックの再帰的分割を行った。このことでより効率的に算出することができた。 3.オプティカルフローの抽出方法の検討に加えて、受動ナビゲーション問題について、画像から内視鏡の相対的位置と方向を算出する可能性について検討した。内視鏡が回転しないと仮定したときに、画像の変化から内視鏡の動きベクトルを求める方法について、仮想物体を使ったシミュレーション実験を行った。その結果、2つの画像間での内視鏡の移動量を単位距離として数値で対象物までの距離が求められることを発見した。これは実用上貴重な知見となると思われる。 4.距離の校正のための標準被撮影体モデルを製作した。この物体の画像から、以上の検討で得られた結果を検証した。
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