2004 Fiscal Year Annual Research Report
オプティカルフローに着目した単一光学系内視鏡用立体視手法の開発
Project/Area Number |
15650027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福井 幸男 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (80311596)
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Keywords | オプティカルフロー / 三次元復元 / ブロックマッチング / 最小二乗法 |
Research Abstract |
本年度はオプティカルフローが取り出せた後の処理について重点的に研究を行った。 オプティカルフローから撮影対象までの距離比を算出するために、まずカメラ(内視鏡)がどの方向に移動したかということを算出する。そこで、時間毎に変化する画像から内視鏡の運動を測定し、かつ、対象静止物体の奥行き情報を取り出す問題について考える。内視鏡は静止した環境に対して運動していると仮定する。画像系列から内視鏡カメラの運動を復元するために、最小2乗法によるアプローチを採用した。内視鏡の運動は並進運動成分3自由度、回転運動成分3自由度の合計6自由度を持つ。計算手続きは次のようにした。まず、回転成分が無いと仮定して、並進運動成分のみを算出する。その結果を利用して回転運動成分を計算し、並進移動成分と回転移動成分を使って再度繰り返し計算を行う。ある程度収束したら繰り返し計算を打ち切る。 本手法により、予め既知の形状の物体を内視鏡で捉え、内視鏡を既知の並進運動と回転運動をあわせた動きをしたときの画像のオプティカルフローから、運動成分と画像からの3次元形状の奥行き比を求める実験を行った。その結果、並進運動成分のみのときはほぼ期待通りの結果が得られた。また、回転移動成分が含まれている場合は、一部の場合のみ、回転移動成分も得られ、3次元形状復元も成功した。今後は、安定してどのような場合でも並進運動成分、回転移動成分が得られるように、システムの改善を行う。また、検出されたオプティカルフローに含まれる誤差成分の量と、検出された運動成分、奥行き情報の誤差との関係を明らかにしてゆく。
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