2003 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現パターン解析によるプリオン病の早期診断法の探索
Project/Area Number |
15650077
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
三好 一郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10183972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 匡史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00333790)
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Keywords | プリオン / マイクロアレイ / マウス / 遺伝子発現 / プロファイル |
Research Abstract |
プリオン病は,プリオンタンパク(PrP^C)が高次構造の変換によりプロテアーゼに抵抗性の異常プリオンタンパク(PrP^<Sc>)が不溶化・凝集化し,主に中枢神経系に蓄積することが原因とされている。プリオン病原体はPrP^<Sc>そのものであり,ゲノムを持つ病原微生物を原因とする一般の感染症と異なり,高感度なPCR法などを応用できない。同時に,液性・細胞性免疫の反応は見られないことも併せて,生存個体レベルでPrP^<Sc>自身を特異的に検出・同定することによる診断は容易でない。そこで今回,少なくとも感染初期には,PrP^<Sc>の生成を含めて生体側が特異的な反応を示すことを想定して,早期診断および感染・発症機構を解明するための方法として,マイクロアレイを用いて包括的に発現遺伝子プロファイリングを試みた。 脾臓および脳では,プリオン(PrP^<Sc>を含む脳乳剤)接種に伴う遺伝子発現プロファイルに,経時的なずれ及び類似性が認められ,各々の組織で生じるPrP^CからPrP^<Sc>への異常化を反映している可能性があることを示した。一方,血液中の細胞の遺伝子発現プロファイルでは,意義は明らかではないが,調べた限り全ての時期でプリオン接種に伴い顕著に発現が増強するものがあった。マイクロアレイによる遺伝子発現プロファイルは,プリオン病の早期診断あるいは発症機構の解明に有用な臨床分子病理学的方法として更に検討する意義があると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sato, Y.: "Immunohitochemical localization of steroidgenic enzymes in human follicle following xenotransplantation of the human ovarian cortex into NOD-SCID mice."Mol Reprod Dev. 65. 67-72 (2003)
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[Publications] Okamura, T.: "Bilateral congenital cataracts result from a gain-of-function mutation in the gene for aquaporin-0 in mice."Genomics. 81. 361-368 (2003)
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[Publications] Gombojav A: "Susceptibility of transgenic mice expressing chimeric sheep, bovine and human PrP genes to sheep scrapie."J Vet Med Sci. 65. 341-347 (2003)
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[Publications] Murakami M: "Modified cardiovascular L-type channels in mice lacking the voltage-dependent Ca2+ channel beta3 subunit."J Biol Chem. 278. 43261-43267 (2003)
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[Publications] Murakami M: "Identification and characterization of the murine TRPM4 channel"Biochem Biophys Res Commun. 307. 522-528 (2003)
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[Publications] 三好一郎: "ヒトプリオンに高感受性を示す遺伝子改変マウスの開発"最新医学. 58. 1026-1034 (2003)