2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヨウ素造影剤のための陽子線励起ランタン特性X線源の試作
Project/Area Number |
15650104
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小栗 慶之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (90160829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 雅生 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60016863)
長谷川 純 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90302984)
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Keywords | 陽子ビーム / 陽子線励起X線放出 / 特性X線 / K吸収端 / X線ラジオグラフィー / 造影剤 / 静電加速器 / イメージングプレート |
Research Abstract |
平成15年度は,まずヨウ素造影剤のK吸収端を利用した単色X線撮影に用いるランタンLa標的を製作するために最適な材料を調べた.しかし加工が容易で安価,安全・安定なLa化合物を入手できなかった.そこで,ヨウ素に替えて,電子顕微鏡観察のための染色剤として広く用いられるルテニウムRuを造影剤に用いて実験を行った.RuのK吸収端エネルギーは22.12keVであり,この前後のエネルギーのK_αX線を発生できる金属標的として,パラジウムPd(21.18keV)とカドミウムCd(23.17keV)を用いた。アクリル製ブロックに開けた模擬血管に塩化ルテニウム溶液を注入して作成したファントムを被写体として,これらのX線で撮影を行ったところ,Cd標的の場合に高いコントラストが得られた.さらにCd標的による画像から,Pd標的の場合の画像を差し引いたところ,Ru造影剤のみの像を鮮明に抽出できた. 一方,造影剤を用いない場合への応用として,生物試料の骨格を高コントラストで撮影する実験を行った.骨に含まれるカルシウムCaのK吸収端(4.04keV)よりわずかに高いエネルギーのK_αX線を発生するチタン(Ti,4.51keV)標的を用いて小魚(Ammodytes personatus)を撮影した.励起用陽子ビームとして,焦点直径約10μmの2.6MeV陽子マイクロビームを用いた.比較のため銅Cu標的を用いて8.05keVのX線を発生し,同様の撮影を行った.その結果,Ti標的の場合に,より高いコントラストが得られた.またマイクロビームの利用により,市販の電子線マイクロフォーカスX線撮影装置に匹敵する画像分解能約20μmで骨格の細部を撮影する事に成功した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 福田一志: "東工大ランデム加速器の現状"タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集. 16. 47-50 (2003)
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[Publications] 小栗慶之: "陽子マイクロビーム励起準単色X線源を用いた薄い試料の透視撮影"日本原子力学会2004年春の年会予稿集. 1. K45 (2004)
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[Publications] S.Iwatani: "Imaging by Using Proton-Induces Quasi-Monochromatic X-ray Emission"Science and Technology for Advanced Materials. (to be published).