2003 Fiscal Year Annual Research Report
ダブルリード機構を用いた音楽療法的呼吸筋訓練機器開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
15650108
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市江 雅芳 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20193427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤居 徹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70302122)
関 和則 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20206618)
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Keywords | 音楽療法 / 呼吸訓練 / リハビリテーション / ダブルリード |
Research Abstract |
本年度は、本研究計画の初年度に当たるため、研究システムを構築した後に4種の楽器を用いて実験を行った。 まず、オーボエとイングリッシュホルンのリードを作成した。呼気圧測定は、血管カテーテル用の圧トランスデューサーを用い、口角部より口腔内に挿入し、口角外側にテープで固定して行った。呼吸筋の筋電図は、第5肋間部における左右の肋間筋と、左右の腹直筋および腹斜筋を測定した。 実験に用いた楽器は、オーボエ、イングリッシュホルン、アルトリコーダー、ウィンドミディの4種である。オーボエ、イングリッシュホルン、アルトリコーダーは、適切な呼気圧に達しないと音程が下がり、呼気圧が強すぎると音程が上がるため、音程を維持することで呼気圧を一定に保つことが可能であった。一方、ウィンドミディは呼気圧に関係なく音程が一定となるため、呼気圧の調整が困難であった。そこで、最大呼気圧測定をウィンドミディで行うこととした。 その結果、基準となるA音で、最大呼気圧80mmHg、オーボエ26mmHg、イングリッシュホルン20mmHg、リコーダー2mmHgという値が得られた、筋電図もそれに応じて変化した。また、全ての楽器に共通して、高音域では圧と筋電図が増加し、低音域では減少することが認められた。また、筋電図は、腹斜筋よりも腹直筋で変化が生じやすく、肋間筋は被験者の腹式呼吸の習熟度により変動した。 これらの結果から、圧負荷を創出するためには、リード構造が適していること。オーボエとイングリッシュホルンでは、断面積に応じてオーボエがより高い圧を要すること。リコーダーとイングリッシュホルンとの呼気圧が約10倍ことなることから、今後の実験においては、その中間の呼気圧を要する楽器も用いる必要があることが判明した。 以上より、平成16年度においては、上記の楽器に加えてシングルリード楽器であるアルトサックス等を追加して実験を行うこととした。
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