2005 Fiscal Year Annual Research Report
DNAメチル化を指標としたinvivo短期発癌性指標遺伝子の網羅的検索
Project/Area Number |
15651024
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
渋谷 淳 国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 室長 (20311392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 薫 国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 研究員 (50392296)
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Keywords | 発がん / CpGアイランド / DNAメチル化 / マイクロアレイ / 非遺伝子傷害性発癌物質 / 遺伝子傷害性発癌物質 |
Research Abstract |
最終年度である今年度は,マウスCpGアイランド・ライブラリーから単離した994クローンを用いてマイクロアレイを作製し,代表的な非遺伝子傷害性肝発がん物質であるphenobarbital(PB;50ppm,500ppm混餌),遺伝子傷害性肝発がん物質であるdiethylnitrosamine(DEN;10ppm飲水),非発がん性の肝毒性物質であるacetaminophen(APAP;10,O00ppm混餌)を最高28日間まで投与したマウスの肝臓について,メチレーションの網羅的解析を行った。即ち,抽出した肝臓ゲノムDNAをメチル化感受性制限酵素処理し,非切断断片をメチル化DNAとして特異的に増幅して蛍光標識し,マイクロアレイとのハイブリダイゼーションを行った。無処置対照とのシグナル差を1.2倍で区別すると,PB, DENのそれぞれでメチル化状態の増加したCpGアイランドが多数検出されたが,DENはPBよりメチル化・脱メチル化のpotencyが低かった。APAPでは,メチル化状態の変化したクローンは殆どなかった。このことから,28日間投与であっても作用機構の異なる肝発がん物質間や肝毒性物質でメチル化プロファイルのパターンに差のあることが示唆された。本結果を更に検証するために,マイクロアレイで無処置対照とPB投与群との間でメチル化の程度に差が見出された一つのCpG領域につき,bisulfite sequencing法によりその頻度を解析したところ,アレイデータを支持する結果が得られた。以上より,今回我々が作製したカスタムCpGアイランド・マイクロアレイはゲノムDNAメチル化の検索に十分有効なツールとなり得ることが示唆され,今後より大規模なマイクロアレイの構築により,発がん物質に特徴的なメチル化プロファイルのパターンの特定が期待される。
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