2003 Fiscal Year Annual Research Report
密集空間における安全性確保のための人間行動シミュレーション技術の開発
Project/Area Number |
15651075
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清野 純史 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00161597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 浩一 山口大学, 工学部, 助手 (50263794)
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Keywords | 密集空間 / 安全性照査 / 個別要素法 / 群集なだれ / 群集挙動 / 圧力計測 / 人体楕円 / 避難行動 |
Research Abstract |
2001年7月21日、兵庫県明石市のJR朝霧駅近くの大蔵海岸で花火大会が行われ、15万人の人出を集めたが、花火終了直後朝霧歩道橋上で群集なだれが発生し、11人もの尊い命が失われた。このような事故は、密集空間では常に発生し得る可能性があり、災害やデマなどがそのトリガーになることも十分考えられる。このようなイベント会場のみならず、ターミナル、繁華街、スタジアムなどの閉鎖的で特殊な密集空間を対象に、そこでの人間行動を個体単位でモデル化することにより、その個体の動きや群集全体の挙動を行動心理を含めて再現できるシミュレータを開発する。そして、密集空間で生じるであろう人的被害を定量的に評価し、その安全対策の策定に資するツールを提供することを目的としている。 歩行や避難の為の推進力と個体要素間の物理的な接触力によって個々の要素の運動を規定し、人間行動を力学的な観点から捉えために、まず、地盤解析や構造解析などの分野で多く用いられてきた個別要素法(DEM)を改良し、簡単な円形要素ではなく、より人体形状に近い楕円要素を用いたプログラムを開発した。 また解析においては、接触した人同士の力のやり取りをつかさどる仮想のバネの設定がキーポイントとなる。このため、不特定多数の人々が集まる密集空間で発生する圧力がどの程度のものなのかを計測し、解析に用いる人体楕円要素のバネ定数に反映させるため、バルーンによる計測、及び人体に圧力計測用フィルムをつけた実験を行った。圧力計は土質実験などで使用される既存のものを利用した。実験については試行錯誤と改良を重ね、開発したシミュレーション手法の妥当性の検証を行った。
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Research Products
(1 results)