2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15651087
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
田中 眞人 東京電機大学, 理工学部, 教授 (30339072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 韶彦 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40283428)
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Keywords | モノクロン抗体 / 抗原決定基 / 網羅的データベース構築 / ペプチドレベル・エピトープ / ポストゲノム支援技術 / エピトープ・タグベクター |
Research Abstract |
昨年度、我々はヒトII型DNAトポイソメラーゼα(topoIIα)に対するモノクロン抗体のエピトープ解析を行ない、いくつかの抗体のエピトープ解析をペプチドレベルまで進めた。今年度、DNAトポイソメラーゼαの一連の欠失変異体に対する反応性からP9領域を認識する抗体と考えていた2B5m抗体のエピトープ解析を行なった。P9領域はDNAの切断再結合を行なう活性中心の近傍にある。P9領域をコードするcDNAをPCR法で増幅し、我々が開発した融合BraCタンパク質発現ベクター(pET3C4)にイン・フレームで挿入し、確かに、分子量の大きなBraCタンパク質との融合タンパク質の発現をCBB染色と抗BraC抗体によるウェスタンブロティングで検出した。しかし、この融合タンパク質には2B5m抗体への反応性を確認することはできなかった。P9領域を含む一連の断片をコードする領域の挿入でも、BraCタンパク質へ抗原性を付与することはなかった。一般的には、このような抗体は立体構造を認識する抗体として解釈されるが、2B5mはSDS-ポリアクリルアミド電気泳動で分離した全長のtopoIIαに反応することから、単純に立体構造を認識する抗体としては分類しがたい。今後、詳細な解析を予定している。 また、我々は既に決定したいくつかのエピトープ・ペプチドを利用してエピトープ・タグベクターの作成を開始した。利用したエピトープの配列は8D2および7B9モノクロン抗体が認識するペプチドである。この配列をオワンクラゲの緑色蛍光タンパク質のN末端側とC末端側に融合したタンパク質を発現し、GFPの蛍光とそれぞれのモノクロン抗体に対する抗原性の確認を行なった。さらに、血液凝固第X因子のC末端側にこれらのエピトープをつなぎ、エピトープタグとして細胞内の検出、発現タンパク質の単離精製への利用を試みている。
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Research Products
(3 results)