2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15651087
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
田中 眞人 東京電機大学, 理工学部, 教授 (30339072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 韶彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40283428)
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Keywords | モノクロン抗体 / 抗原決定基 / 網羅的データベース構築 / ペプチドレベル・エピトープ / ポストゲノム支援技術 / エピトープ・タグベクター |
Research Abstract |
今年度、新たなエピトープ解析としてヒトII型トポイソメラーゼαに対するモノクロン抗体4E12のエピトープ解析を進めた。その結果、ヒトTopo IIアミノ酸配列のN末端から25〜27番目付近を含むペプチドであることが解った。このエピトープを含めて、我々が、ペプチドレベルでエピトープを明らかにしたモノクロン抗体は5種類を超えた。そこで、既に短鎖のペプチドにまで同定されているエピトープ配列を含めて、ゲノムから予想されるタンパク質に存在しうる否かのホモロジー検索を行なった。6個からなるペプチドでも、その配列の組み合わせは20の6乗という膨大な数となり、偶然に一致する可能性は非常に低いはずである。しかしながら、7B9,8D2抗体のエピトープが、異なった生物種のトポイソメラーゼとは無関係なタンパク質に存在することが明らかとなった。このことは、抗体と抗原の反応が1対1ではないことを示している。タンパク質に使われている配列にはある種の限定が存在していると考えざるを得ない。今後、ゲノム配列解析がますます進展し、更にすべてのタンパク質配列が予想されると、既知のモノクローナル抗体が利用しうる可能性が加速度的に広まることを意味している。能率的にエピトープを決定する方法を開発し、実用的なエピトープ情報データベースが構築できる可能性が見えてきた。 また、7B9抗体を用いて作成した血液凝固第X因子の融合タンパク質は活性を保持したまま回収できることが明らかとなり、新しいエピトープ・タグベクターとして使用できることが明らかとなった。今後さらに実用例を増やしていきたい。
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Research Products
(1 results)