2003 Fiscal Year Annual Research Report
コーパス言語学に基づくイギリスの上院判例における語法の歴史的研究
Project/Area Number |
15652025
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鳥飼 慎一郎 立教大学, 法学部, 教授 (90180207)
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Keywords | コーパス言語学 / イギリス上院 / 判例 / 話法 / 伝達動詞 / 被伝達部 |
Research Abstract |
1)イギリスの上院判例のうち1700年前後を中心とする判例100万語、判例集が私撰から公撰に変わった直後の1856年以降の判例から100万語、2000年と2001年の判例から100万語を集め、データベースの形でコーパスを構築した。 2)話法を研究してゆく上で必要な基本的な概念とそれを言語化した専門用語を確定し、その定義を行った。主だった専門用語は、以下の通りである。 addressor, addressee, reporter, reporting verb, addressing device, original discourse, reported discourse, reporting mode, reporting sentence, direct reported discourse, indirect reported discourse, clause type indirect reported discourse, to-infinitive clause indirect reported discourse, -ing participle clause indirect reported discourse, nominalized phrase indirect reported discourse, noun phrase indirect reported discourse, zero indirect reported discourse, reporting noun, reporting adjective, reporting adverb 3)伝達動詞の動詞としての性格を論じるため、補文という概念を取り上げ、補部に対する動詞の持つ叙実性、含意性、断定性等について論じた。 4)伝達動詞をそれぞれのコーパスからできうる限り抜き出し、一つ一つの伝達動詞についてその使用頻度の変遷を歴史的に考察した。 5)Intertextualityという概念から話法を論じ、判決文における重層的なintertextualityの関係を視覚的にわかるように分析した。
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